今回は兵庫県教員採用試験に関する次の内容をまとめています。
この記事でわかること
- 令和6年度兵庫県教員採用試験の概要
- 兵庫県教員採用試験の実施状況
- 兵庫県教員採用試験の内容(科目)
試験対策を効率よくできるかどうかは、内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
兵庫県教員採用試験について網羅的に理解できますので、ぜひご一読ください。

その他、教員採用試験の内容は次の記事でまとめています。


令和6年度兵庫県教員採用試験の概要
兵庫県教員採用試験とは、兵庫県内の公立学校で働く正規教員を決める公務員試験のひとつです。
ここでは、令和6年度(2023年実施)兵庫県教員採用試験の概要を紹介します。
主な変更点
令和6年度採用(2023年実施)では、次の変更点や追加があります。
- 加点制度の拡充
-
臨時講師及び会計年度任用職員として経験を有する者について加点します。
- ICTを活用した模擬授業実施教科の拡大
-
- 中学校:社会、数学、理科、技術
- 高校:地歴公民、数学、理科
これらの教科において、ICTを活用した模擬授業を実施します。
- 小学校における教科の専門性を有する人材の確保
-
中学校または高校「数学」「理科」「保健体育」「英語」のいずれかの普通免許状所有者を加点対象にします。
求める教師像
兵庫県が求める教師像はそれぞれ次のとおりです。
- 教育に対する情熱・使命感をもち、児童生徒に愛情をもって接することができる
- 教養、社会性、コミュニケーション力、想像力等の総合的な人間性を備えている
- 高い倫理観と規範意識をもち、自らの人権感覚を高めることができる
- 児童生徒、保護者や地域の方々と公正・公平な立場で対応することができる
- 常に学び続ける姿勢をもち、新たな課題へ挑戦することができる
受験資格(年齢制限)
次の1から3の全てを満たしていることが条件となります。
募集教科・採用人数
令和6年度(2023年実施)に採用を予定している校種・教科と人数は次のとおりです。
校種・教科 | 令和6年 | 令和5年 | |
---|---|---|---|
小学校 | 一般 | 350 | 330 |
特別支援 | 15 | 20 | |
中学校 | 国語 | 40 | 43 |
社会 | 40 | 28 | |
数学 | 40 | 42 | |
理科 | 40 | 30 | |
音楽 | 10 | 13 | |
美術 | 10 | 20 | |
保健体育 | 25 | 22 | |
技術 | 10 | 12 | |
家庭 | 10 | 13 | |
英語 | 45 | 47 | |
特別支援 | 15 | 20 | |
高校 | 国語 | 34 | 30 |
地歴公民 | 32 | 31 | |
数学 | 31 | 32 | |
理科 | 23 | 16 | |
保健体育 | 32 | 25 | |
音楽 | 3 | 2 | |
美術 | 1 | 5 | |
書道 | 1 | 2 | |
英語 | 36 | 45 | |
家庭 | 4 | 8 | |
情報 | 7 | 7 | |
農業 | 2 | 2 | |
工業 | 20 | 15 | |
商業 | 10 | 12 | |
水産 | – | 1 | |
看護 | 2 | 3 | |
福祉 | 2 | 4 | |
特別支援 | 80 | 60 | |
養護教諭 | 20 | 35 | |
栄養教諭 | 5 | 5 |



昨年に比べると、全体で15人増える見込みです。
・令和6年度:995人
・令和5年度:980人
選考スケジュール
令和6年度(2023年実施)募集要項の発表から最終合格までのスケジュールは以下のとおりです。
4月上旬に募集要項の発表。
4月中旬から出願(申込受付)がスタート。
6月中旬に受験票が発行される。
6月下旬、7月下旬に一次試験を実施。
8月上旬に一次試験の合格発表。
一次試験の合格者を対象として、8月中旬~下旬に二次試験を実施。
9月下旬に最終合格者の発表。



詳細な日程や併願などの情報は次の記事でまとめています。


兵庫県教員採用試験の実施状況
兵庫県教員採用試験の実施状況(令和5年度~平成31年度)は次のとおりです。
採用年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 4,532 | 989 | 4.6 |
令和4年度 | 4,740 | 1,029 | 4.6 |
令和3年度 | 5,241 | 971 | 5.4 |
令和2年度 | 5,237 | 906 | 5.8 |
平成31年度 | 5,726 | 853 | 6.7 |



教科(科目)ごとの詳細は次の記事でまとめています。
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兵庫県教員採用試験の内容
兵庫県教員採用試験の内容(科目)は、筆記試験の他にも面接や模擬授業などが課せられています。
具体的な試験内容(科目)は次のとおり。
一次試験 | 一般教養 |
---|---|
専門教科 | |
集団面接 | |
二次試験 | 模擬授業 |
個人面接 | |
実技試験 |
それぞれ詳しく解説します。
一般教養の内容
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 50問 |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 100点満点 |
一般教養試験とは、教員として必要な基礎能力や一般教養が、どれくらい備わっているかを測る筆記試験のことです。
制限時間60分で、50問に解答します。
出題形式は、4つの選択肢から正しい(誤りの)肢を選ぶ「択一式」がベーシックです。
主な出題科目
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理 | |
---|---|---|
一般教養 | 人文科学 | 国語、英語、音楽、美術、保体、技術家庭 |
社会科学 | 世界史、日本史、地理、政治、経済 | |
自然科学 | 数学、物理、化学、生物、地学、情報 | |
その他 | 一般常識、教育施策 |
このように、中学校から高校までに学んだことのある内容ばかりですが、6年間で習った範囲を短期間で勉強し直さないといけないので簡単ではありません。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)や兵庫県の教育施策や制度に関する知識を問う問題もあります。
出題範囲も広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。



詳しい出題傾向や勉強方法は次の記事で解説しています。


専門教科の内容
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式と記述式 |
配点 | 200点満点 |
専門教科とは、志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。



だいたい、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何から対策すればいいか判断できません。
現在の得点から以下のように勉強プランを考えてみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
専門教科を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように、手厚く勉強することが大事です。
集団面接の内容
試験時間 | 15分 |
---|---|
人数 | 5人程度 |
配点 | 100点満点 |
集団面接では、複数人の受験者同士が1つのグループになり、与えられたテーマにそって討論する(話し合う)試験です。



一般的な集団面接のように、面接官の質問に対して順番に答える試験ではないので注意が必要。
集団討論では、自分の意見を言い、他の受験者の意見を受け入れ、それらを組み合わせて最適な解決策を見つけることが求められます。
自分一人だけが目立つのではなく、周りのメンバーと協力する姿勢で臨みましょう。


個人面接の内容
試験時間 | 25分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
配点 | 180点満点 |
形式 | 個人面接、場面指導 |
個人面接では、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが兵庫県の教師として相応しいかどうかを評価・判断します。また、場面指導も行われます。
1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。



過去の質問例や対策方法は次の記事で解説しています。


模擬授業の内容
試験時間 | 15分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
配点 | 120点満点 |
模擬授業とは、与えられたテーマをもとにして、実際の授業風景を披露する試験のことです。
志望教科の専門性や指導力だけでなく、どのように(な)授業をしているのか、児童生徒の興味・関心を惹きだす内容か、などを総合的に評価されます。
塾や予備校のようなやや強引な展開で授業を進める人もいますが、学校での授業では、子供とのやり取り・掛け合いが非常に重要。発問や質問を重ねて、クラス全体で授業を「つくっていく」ことを意識して準備しましょう。



テーマや対策方法は次の記事で解説しています。


実技試験の内容
実技試験とは、教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
対象校種・教科と内容は以下のとおり。
小学校 | 【音楽】 ・歌唱「冬げしき」 ・器楽「まきばの朝」(キーボード、鍵盤ハーモニカ、ソプラノリコーダーのいずれかを選択して演奏) 【体育】 ・機械運動(マット運動) ・ボール運動(バスケットボール) | |
---|---|---|
中高 | 音楽 | ・新曲視奏(アルトリコーダー) ・弾き語り ・和楽器演奏(任意の楽器・曲) |
家庭 | 被服、食物に関する基本的な技術 | |
理科 | 実験、観察 | |
保健体育 | ・機械運動 ・陸上競技 ・水泳 ・球技(バスケットボールまたはバレーボール) ・武道(柔道または剣道)またはダンス | |
英語 | 英語によるコミュニケーション能力テスト | |
美術 | ・鉛筆デッサン ・基礎デザイン(色彩構成) | |
技術 | ・ものづくりに関する基礎的技術 ・コンピュータの活用に関する基礎的技術 | |
高校 | 工業 | ・機械:機械に関する基礎的技術 ・電気:電気電子に関する基礎的技術 ・建築:建築・土木に関する基礎的技術 ・デザイン:デザインに関する基礎的技術 |
書道 | ・毛筆 ・硬筆 | |
商業 | コンピュータの活用技術 | |
情報 | 情報に関する基礎的技術 | |
養護教諭 | 養護教諭の職務に関する基礎的技術 |
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
兵庫県教員採用試験 よくある質問FAQ
最後に兵庫県教員採用試験でよくある質問に回答します。
- 過去問はどこで入手できますか。
- 合格ラインはどれくらいですか。
Q1 過去問はどこで入手できますか?
兵庫県教員採用試験の問題は、兵庫県教育委員会のホームページからダウンロードできます。



次の記事でもまとめているので確認してください。


Q2 合格ラインはどれくらいですか?
校種や教科、集団面接の評価によって変動しますが、だいたい6割です。



次の記事でも詳しく解説しているので確認してください。


兵庫県教員採用試験の対策を始めよう
教員採用試験に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。出題傾向を把握して、効率よく勉強を始めましょう。
本サイトでは、兵庫県教員採用試験に関する有益情報を多く発信しています。ぜひ、参考にして合格に少しでも近づいてください。
今回は以上です。
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