今回は青森県教員採用試験に関する次の内容をまとめています。
この記事でわかること
- 令和6年度青森県教員採用試験の概要
- 青森県教員採用試験の実施状況
- 青森県教員採用試験の内容(科目)
試験対策を効率よくできるかどうかは、内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
青森県教員採用試験について網羅的に理解できますので、ぜひご一読ください。

その他、教員採用試験の内容は次の記事でまとめています。


青森県が求める教師像
教育方針や学校の規模は自治体によって違います。そのため、求められている資質や能力も自治体によって様々です。
当然、志望先に見合った人物でないと採用されることはありません。なので、必ずどんな人物(人間)が求められているのか把握してください。
青森県が求める教師像は次のとおりです。
青森県公立学校の教員として求めるものは、広い教養、充実した指導力、心身の健康、教育者としての使命感・意欲、組織の一員としての自覚・協調性、児童生徒に対する深い教育的愛情等、教員としての資質・能力・適性を有することはもちろん、得意分野をもつ個性豊かで人間性あふれる人材です。
「このような人物を求めている」という採用側からのメッセージなので、必ず把握、理解するようにしましょう。
令和6年度青森県教員採用試験の概要
青森県教員採用試験は、青森県内の公立学校で働く正規教員を決める公務員試験のひとつです。
ここでは、令和6年度(2023年実施)青森県教員採用試験の概要を紹介します。
主な変更点
- 小学校及び特別支援学校小学部の専門教科試験について、試験時間を変更します。
- 現に他都道府県等において特別支援学校小学部の正規教員であり、試験実施年度末で3年以上の小学部の経験を有する者について、特別支援学校小学部を受験する場合に限り、専門教科試験を免除します。また、特別支援学校小学部受験者で、専門教科試験が免除となる者について、特別支援学校教諭普通免許状を有する場合、特別支援教育に関する事項を免除します。
- 小学校及び特別支援学校小学部受験者で、専門教科試験が免除となる者について、第二次試験の実技試験を免除します。
申込期間(出願受付)
令和5年4月24日(月)~5月16日(火)
受験資格(年齢制限等)
以下の1から3の全てを満たしていることが条件となります。
- 欠格事由(地方公務員法第16条及び学校教育法第9条)に該当しない
- 志望校種,教科に相当する教諭の免許状もしくは養護教諭,栄養教諭の免許状を所有もしくは令和5年3月31日までに取得見込み
- 昭和39年4月2日以降に生まれている
募集教科と採用人数
令和6年度(2023年実施)に採用を予定している校種・教科と人数は以下のとおりです。
校種 | 教科 | R6 | R5 |
---|---|---|---|
小学校 | 130 | 130 | |
中学校 | 国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術、家庭、英語 | 90 | 80 |
高等学校 | 国語、公民、地理歴史、数学、物理、化学、生物、地学、音楽、美術、書道、 保健体育、家庭、英語、商業、農業(作物・園芸・食品化学)、工業(建築)、 工業(土木)、水産(水産食品)、水産(海洋生産)、情報 | 25 | 20 |
特別支援 | 小学部、中高部 | 40 | 40 |
養護教諭 | 10 | 5 | |
栄養教諭 | 若干 | 若干 |
試験日程
- 一次試験
-
令和5年7月22日(土)
- 二次試験
-
令和5年9月23日(土)、24日(日)



合格発表日やオススメの併願先などは次の記事で解説しています。


青森県教員採用試験の実施状況
過去5年間(令和5年度~平成31年度)の実施状況をまとめています。
採用年度 | 受験人数 | 合格人数 | 倍率 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 1,106 | 292 | 3.8 |
令和4年度 | 1,205 | 266 | 4.5 |
令和3年度 | 1,271 | 284 | 4.5 |
令和2年度 | 1,295 | 299 | 4.3 |
平成31年度 | 1,443 | 297 | 4.9 |



教科別の実施状況は次の記事を参考にしてください。


青森県教員採用試験の内容
青森県教員採用試験の内容(科目)は、筆記試験の他にも面接や集団討論などが課せられています。
具体的な試験内容(科目)は次のとおり。
- 一次試験
-
一般・教職教養、専門教科
- 二次試験
-
個人面接、集団討論、小論文、実技試験、適性検査
それぞれ順番に解説しているので参考にしてください。
一般・教職教養
教育に関する総合的な理解力を測る「教職教養」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養」で構成される筆記試験です。
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 12題 |
解答数 | 54個 |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
配点 | 100点満点 |
主な 試験科目 | ・教育原理 ・教育法規 ・教育心理 ・教育史 ・人文科学 ・社会科学 ・自然科学 |
科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。
問題例
全員が同じ問題を解きます。




近年は、教育時事(教育関連のニュースや出来事)に関する出題が増加傾向にあります。


そのため文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておくと良いでしょう。
学習方法



具体的な勉強方法などは次の記事で解説しています。


教科専門
志望する校種・科目の専門知識や学習指導要領の理解度を測る筆記試験です。
試験時間 | 小学校:110分 その他:90分 |
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 記述式+択一式 |
配点 | 小学校:250点 その他:100点 |
問題レベルは、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
問題例
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指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。
学習方法
まずは、志望する校種・教科の過去問を解いてみましょう。
現在の実力がわからないと、何から対策すればいいか判断できないからです。
過去問を解いてみて…。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで、実力に合わせて勉強を進めることが大切です。
教科専門を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように手厚く勉強してください。



具体的な勉強方法などは次の記事で解説しています。


個人面接
志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが青森県の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験です。
試験時間 | 20分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
配点 | 120点 |
評価観点 | ・教員としての使命感や教員になろうとする意欲があるか。 ・組織の一員として自覚を持ち、協力して職務を遂行しようとする協調性があるか。 ・児童生徒に対する教育的愛情があるか。 ・本県の教員として望ましい資質・能力について、総合的な適性があるか。 |
質問例
- 教師になりたいと思ったのはいつからですか。
- 教師を志望する理由は何ですか。
- なぜ青森県の教師になりたいのですか。
- 子供のどんなところが好きですか。
- あなたのどこが教師に向いていると思いますか。
- これまでの人生で一番うれしたったことは何ですか。
→その経験を教師としてどう活かせますか。 - ストレスはどんなときに感じますか。
→ストレスはどうやって発散しますか。
対策方法
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。
今までの経験を思い返して、答える内容をイメージしてみましょう。
その際、イメージした内容を文字にするとあいまいだった部分が明確になり、アピールすべきポイントを整理できるのでオススメです。
最後は考えた内容を声に出して回答する練習をしましょう。表情や声の大きさ、話すスピードなどを重点的にチェックしてください。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。



過去の質問例や対策のコツを次の記事で解説しています。


集団討論
複数の受験者が一つのグループとなりテーマに沿って話し合う人物試験です。
試験時間 | 20分 |
---|---|
受験人数 | 5人程度 |
面接官 | 3人 |
配点 | 120点 |
評価基準 | ・話し方、聞き方 ・発言内容 ・態度、印象 ・教員としての適性 |
受験者同士で話し合わせることで受験者の能力や性格を多角的に分析することができます。また、個人面接とは違い相対評価になってしまう点にも注意が必要です。
テーマ例
小学校 | 急速に情報化が進む社会においては,一人一人の子どもの 情報活用能力の育成が求められます。このことについて, どのように取り組むか,話し合ってください。 |
---|---|
中学校 | 確かな学力を育成するためには,一人一人の子どもの能 力・適性に応じた指導が求められます。このことについ て,どのように取り組むか,話し合ってください。 |
高校 | 変化の激しい社会の中で,主体的に判断し柔軟に対応でき る人材を育成することが求められています。このことにつ いて,どのように取り組むか,話し合ってください。 |
特別支援 | 子どもが人との関係性を構築したり,考えを広げ深めたり するためには,「対話的な学び」が大切です。このことについて,特別支援学校において,どのように取り組むか,話し合ってください。 |
養護教諭 | アレルギー疾患は,生命の危機を伴うアナフィラキシー ショックに進行するものもあり注意すべき疾患です。この ことについて,児童生徒が安心・安全に学校生活を送るた めの環境づくりに養護教諭としてどのように取り組むか話 し合ってください。 |
栄養教諭 | 生活習慣病予防のためには,適切な量の塩分を摂取するこ とが大切です。「減塩」をテーマに,栄養教諭としてどのように取り組むか,話し合ってください。 |
評価の基準
話し方・ 聞き方 | 適切な言葉遣いや態度で臨み、誠意をもって話したり聞いたりしているか。また、まわりの人の意見を踏まえながら、討論に積極的に参加しようとしているか。 |
---|---|
発言内容 | テーマを正しく理解し、自分の考え方を持っているか。また、目的意識や問題意識を持ち、建設的な内容であるか。 |
態度・印象 | 礼儀正しく、服装や態度など他に対して好ましい印象を与えているか。また、落ち着きがあり、周囲との協調性が感じられるか。 |
教員としての適性 | 教育者としての使命感、子どもに対する教育的愛情、豊かな人間性を有しているか。また、教員としての可能性や将来性が感じられるか。 |
集団面接では、自分の意見を言うことも大事ですが、他の受験者のことを考えて行うことが求められます。
たとえば、自分の発言だけに全集中するのではなく、他の受験者の意見を聞くことや自分の意見が他の受験者にどのように受け止められたのかなど、周りの状況にも注視することが大切です。
アピールしたいからといって、長々と話さないようにしましょう。
小論文
自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。
試験時間 | 50分 |
---|---|
文字数 | 600字以上~800字以内 |
問題数 | 1題 |
配点 | 60点満点 |
評価観点 | ・内容 ・表現 ・字数 |
筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、教師としての適性などを総合的に評価します。
課題例
本県がめざす教員像の一つに、「児童生徒が生きていく未来社会を見据え、教育課題に挑戦し続ける教員」があります。このことについて、あなたはどのように取り組んでいくか、自身がこれまで培ってきたことに触れながら具体的に述べなさい。(全校種共通)
学習方法
まずは現在の文章力(実力)を把握することが大事です。
具体的には時間を計り論文を書き、添削してもらってください。
最初に文章力を把握するメリット
- 文章構成(型)は守られているか
- 趣旨はきちんと把握できているか
- 誤字・脱字なく書けているか
このような部分を客観的に把握できるからです。
小論文は、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。
毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。



より詳しい対策方法や過去のテーマは次の記事を参考にしてください。


実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
実技内容
小学校 | 音楽:小学校学習指導要領で示されている第5学年及び第6学年の歌唱共通教材8曲の中から1曲を選択し、電子ピアノで主旋律に平易な伴奏をつけて、歌いながら演奏する。 体育:器械運動(マット運動)、陸上運動(投の運動) |
---|---|
音楽 | 演奏①(ピアノ又は声楽のいずれかを選択して任意の1曲を暗譜で演奏。 演奏②(中学校学習指導要領で示されている歌唱共通教材で示した3曲の中から当日指定された1曲をピアノ伴奏しながら歌う。 |
美術 | デッサン(四つ切り画用紙使用) |
書道 | 臨書、創作 |
保健体育 | ・器械運動(マット運動) ・球技(バスケットボール又はバレーボールのいずれかを選択) ・ダンス ・武道(柔道又は剣道のいずれかを選択) ・水泳(クロール及び平泳ぎ) |
家庭 | ・被服(手縫い及びミシン縫いによる被服製作) ・食物(日常食の調理) |
書道 | ・リスニング ・スピーキング ・リーディング |
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
適性検査
- クレペリン検査
- YG性格検査
クレペリン検査
一桁の足し算を一定時間内にどれだけの回数,どれだけの精度で行うことができるかによって本人の性格や職務適性を判断する検査です。
「作業量の高低」から見ることができる「精力度」「興奮度」といった因子によって,その人が本来持っている本質的な姿や,その人らしさを客観的に把握することができます。
YG性格検査
簡単な質問に答えていくことで受検者の「行動特性」「情緒の安定性」「人間関係の取組姿勢」「仕事に対しての取組姿勢」「リーダー資質」「知覚の特性」を判断する検査です。
個々の特性の強弱がわかりやすいと同時に,他の特性との結合図式から各特徴がどのように機能するかがわかる。
また情緒安定積極型とか情緒安定消極型といった類型的な性格把握が可能で,性格を分析的・結合的に診断することができます。



特別な対策は必要ありませんが、内容だけでも知っておくと良いでしょう!
青森県教員採用試験の対策を始めよう
青森県k教員採用試験に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。
出題傾向を把握して、効率よく勉強を始めましょう。
本サイトでは、青森県教員採用試験に関する有益情報を多く発信しています。
ぜひ、参考にして合格に少しでも近づいてください。
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