埼玉県教員採用試験の二次試験で行われる個人面接。
「自己PRや志望動機を聞かれる試験でしょ?」となんとなく内容をイメージできるけど、実際に”何を質問されるのか“気になるのではないでしょうか。
結論からお話すると、埼玉県教員採用試験の個人面接では、「教員を目指した理由は何ですか?」みたいなベタな質問から、『保護者から子どもの成績についてクレームを受けたらどうしますか?』といった、教員採用試験ならではの質問まで幅広く聞かれています。
本記事では、埼玉県教員採用試験の個人面接に関する下記の内容を紹介します。
※青字をクリックすると、読みたい項目まで移動できます。
「個人面接で聞かれる質問が知りたい」「個人面接の内容が知りたい」「個人面接の対策を始めたい」という方は必見です!
早いうちに自己分析や志望動機の整理を行い、個人面接を攻略できるように準備を始めましょう。
なお、教採ギルドでは、他にも全自治体の面接質問を集約・配信しています。気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。

埼玉県教員採用試験 個人面接の質問一覧
実際に埼玉県教員採用試験を受験してきた方々(様々な校種・教科)から集めた質問内容を抜粋してまとめています。
自分なりの回答を準備しつつ対策をはじめましょう!

その辺に落ちているような出典元が不明なものではなく、僕自身のツイッターやサイトで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!
質問例
- あなたの強みをいってください。
- 教師になるうえで、足りないことはありますか。
- 誰にも負けないことはありますか。
- 大学時代に頑張ったことはなんですか。
- 教員を志望した理由を言ってください。
- なぜ埼玉県を志望したのですか。
- 埼玉県教育長は誰ですか。
- 採用された場合の意気込みを言ってください。
- 先輩教員と意見が対立したらどうしますか。
- 保護者から子どもの成績についてクレームを受けたらどうしますか。
- 経験のない部活動をお願いされたらどうしますか。
- 夏休み明けに生徒が髪の毛を染めてきました。どうしますか。
- 働き方改革をどう思いますか。
- 体罰のニュースをどう思いますか。
- 教育公務員と一般公務員の違いはなんですか。
- 流行とはなんですか。
場面指導のテーマ
校種 | 内容 |
---|---|
小学校 | あなたは小学校6年生の学級担任です。児童Jの保護者から「息子が、学校から持ち帰ってきたタブレット端末のチャット機能を使って、友達とトラブルになっている。」との報告を受けました。あなたは担任として、この児童Jにどのような指導をしますか。 |
中学校 | あなたは中学校2年生の学級担任です。夏休み明けの9月、1学期は前向きで明るかった生徒Eの元気がなく、生活記録ノートに「学校に行きたくない。」と書かれていました。あなたは担任として、この生徒Eにどのような指導をしますか。 |
養護教諭 | あなたの勤務する中学校において,ある日、2年生の生徒Bが珍しく保健室へ来ましたが、別の生徒が保健室にいたため、「大丈夫です。」とだけ言い、教室へ戻っていきました。翌朝、生徒Bの母親から担任へ「娘の体調が優れないので、3時間目から投稿させます。」という連絡があったことを耳にしました。あなたは養護教員として、この生徒Bにどのような指導をしますか。 |
栄養教諭 | あなたの勤務する小学校では、野菜を食べ残す児童が少なくありません。ある日、家庭科の専科教員から「来週、5年生は『栄養を考えた食事』の単元に入る。単元の1時間目に、野菜に興味を持たせる授業を行ってほしい。」と相談され、実際に授業をすることになりました。あなたは栄養教員として、この授業の導入でどのような指導をしますか。 |
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。今までの経験を思い返して、自信を持って答えられるように準備を始めましょう。
なお、ここには掲載しきれなかった問題や返答に困る質問への回答例は下記記事で公開しています。


埼玉県教員採用試験 個人面接の傾向
埼玉県教員採用試験の面接は二次選考で行われます。
試験時間 | 25分 |
---|---|
面接官 | 2人 |
形式 | 個人面接+場面指導(小中養栄のみ) |
配点 | 100点満点 |
内容は個人面接(場面指導含む)です。
志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが埼玉県の教師として相応しいかどうかを評価・判断します。
試験時間は25分間で、一般的な口頭試問にくわえて、場面指導が行われます。
場面指導
場面指導とは、教育現場で起こりうる事例について、実際に指導風景を見せる試験のことです。
このようなテーマに沿って、個人面接の冒頭で実施します。最初にテーマが発表されるので2分間で内容を考えます。その後、3分間で実演。



一番差がつく部分なので、元気よくハキハキと実演してくださいね。
評価基準
試験では、2人の面接官が下記の着眼点に沿って評価します。
項目 | 着眼点 |
---|---|
意欲 情熱 | ・教師になりたいという意欲がうかがえるか。 ・児童生徒に対する教育的愛情が感じられるか。 |
倫理観 | ・教育公務員として高い規範意識を備え、社会的責任を自覚しているか。 ・教師の言動が周囲に及ぼす影響を考えることができるか。 |
明朗性 協調性 | ・表情や動作に明るさや豊かさがあり、児童生徒から好かれそうか。 ・円滑な人間関係を築き、周囲と協力して行動することができるか。 |
理解力 判断力 | ・質問の意味を正しく理解し、受け答えができるか。 ・状況に応じた的確な判断ができるか。 |
使命感 経験 | ・教師としての責任をもち、児童生徒の立場に立った指導ができるか。 ・自らの経験を生かし、能力を高めていこうとする姿勢があるか。 |
こういった着眼点は一人では判断できません。なので、必ず1回は教職経験のある人に見てもらってくださいね。



勤務先の校長や大学の教職センター、予備校などで見てもらいましょう!
コンピテンシー評価型
個人面接は、事前に提出する志願書をベースに進行します。
しかし、志願書に書いた内容以外からも聞かれるほか、1つ1つの回答に対して細かい深堀りをするコンピテンシー評価型で行われる点にも注意が必要です。
知識として知っている方も多いと思いますが、この面接形式は、結果や成果にとどまらず、その達成までのプロセスに着目し、受験者の行動特性を評価することを目的としています。
たとえば「アルバイトは家庭教師をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。
- なぜ家庭教師をしようと思ったのですか?
- どんな子どもたちを教えていたのですか?
- 苦労(工夫)した点はありましたか?
このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと準備しておく必要があるのです。
しかし、コンピテンシー評価型面接はタネさえわかっていれば恐れることはありません。時間をかけて対策すべき質問パターンはたった3つしかないので、早めにポイントを押さえて準備を始めましょう。
詳しいパターン(問われ方)は以下の記事を参考にしてください。


埼玉県教員採用試験 個人面接対策のポイント
埼玉県教員採用試験の個人面接対策のポイントを3つ紹介します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析を進める
- 模擬面接で実践練習
求める教師像を把握する
埼玉県教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(埼玉県)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
埼玉県が求める教師像は以下のとおりです。
- 健康で、明るく、人間性豊かな教師
- 教育に対する情熱と使命感をもつ教師
- 幅広い教養と専門的な知識・技能を備えた教師



「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
その他、以下の資料にも目を通しておくといいでしょう。
自己分析をする
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。
多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。
たとえば、「教育に対する情熱と使命感をもつ教師」とはどんな人でしょうか?何でもいいので、自分なりの解釈を考えてみましょう。そこで、「教育に対する情熱=常に学び続け向上心を持つこと」と解釈したら、今までの人生を振り返り「学び続けていることや、目標を掲げて頑張っていること」などを考えていくのです。
そうすれば、自分の芯と埼玉県が求める人物像とがマッチングしてくるので、話に厚みが出てきますよ。
過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。
模擬面接で実践練習
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
このような観点は一人では判断(評価)できないですよね。なので、最低でも3回は客観的な評価をもらえるような環境で練習してください。
練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にみてもらうといいでしょう。
なお、面接対策を始める時期やコツは以下の記事で詳しく解説しています。
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埼玉県教員採用試験 面接も過去問分析が大事
今回は、埼玉県教員採用試験の個人面接を徹底解説しました。
個人面接は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。
そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。
しかし、面接対策も筆記試験の勉強とやることはほとんど同じです。
過去問分析を行い”どのような傾向(聞かれる質問の種類)があるのか“を知り、そしてベストな回答を用意すること。
実際の面接試験で質問に対して即答できる受験者は、ほとんどいません。どの合格者も時間をかけて回答を練っています。自己分析や志望動機を考えることも重要ですが、結局は「事前に回答を用意する」ことになるので、それなら最初に過去問を使って回答を考えていった方が効率的です。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えますよ。
まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。
過去の質問や回答例は下記記事で詳しくまとめています。ぜひ活用してください。


今回は以上です。
その他、埼玉県教員採用試験の情報はこちらの記事でまとめています。

