この記事でわかること
- 教職教養・一般教養の試験科目
- 教職教養・一般教養の勉強方法
大阪府教員採用試験の中で特に厄介なのが、今回解説する教職教養・一般教養。
なんとなく情報を集めて勉強を始めたものの、「結局、何から手をつければいいの?」と悩む方がほとんどでしょう。
そこで今回は、大阪府教員採用試験の教職教養・一般教養について徹底解説します。
試験科目や出題分野は自治体によって違います。まずは、志望先の傾向を把握してから勉強をスタートしましょう。

*本記事では、筆答テストのことを教職教養・一般教養として解説していきます。
*合格に向けて準備を始めたい方は「大阪府教員採用試験の内容は?傾向と対策方法【一次・二次・三次】」をご覧ください。傾向や対策方法をまとめたガイドブックです。
教職教養・一般教養の概要
教職教養・一般教養は、一次試験で行われる筆記試験です。
校種・教科に関わらず、全員が同じ問題に解答します。
概要は次のとおり。
試験時間 | 90分 |
---|---|
問題数 | 30問 |
解答数 | 30個 |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 150点 |
得点目標は6割
得点目標としては、まず「6割」というのが第一目標です。合格者の多くがこの程度を取ってきます。
目標は7割。実際は6割程度でOKです。
教職教養・一般教養の1問に深入りするより、最終合否に影響する専門教科を極めることが大切。
くれぐれも科目間の重要性と勉強時間の配分を間違えないように注意しましょう。


教職教養・一般教養の試験科目
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理、教育史 |
---|---|
思考力・判断力 | 数的推理、判断推理、資料解釈、文章理解 |
教職教養
教職教養は、学習指導要領や生徒指導、教育に関する法令などの教職に必要な専門知識です。
大阪府では、次の4科目から出題があります。
- 教育原理
- 教育法規
- 教育心理
- 教育史
その他、教育時事からも出題があるので、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
問題例を見る(タップして表示)
-1024x842.jpg)
-1024x842.jpg)
思考力・判断力を問う科目
大阪府では、平成30年度から従来の一般教養(人文・社会・自然科学)を廃止し、計算力や読解力を測る「思考力・判断力を問う科目」に変わっています。
科目は次のとおり。
- 数的推理
- 判断推理(空間把握を含む)
- 資料解釈
- 文章理解
少し考えれば解ける問題ばかりですが、試験時間を問題数で割ると1問あたり3分しか使えません。
実際に時間内に解ききれない人は一定数いるので注意が必要です。



教採用の教材はないので、公務員試験の参考書(初級レベル)を使いながら解法パターンを使えるように練習することが大切。
問題例を見る(タップして表示する)
-1024x462.png)
-1024x462.png)
以上のように、教職・一般教養は試験科目数が多いので対策に苦労している人は多いです。やみくもに手をつけるのではなく、出題傾向をきちんと理解して対策しましょう。
教職教養・一般教養を効率よく勉強するポイント
結論、全部を勉強しようとしないことです。
全科目・全範囲を勉強するのは非現実的です。それに、30問中18点程度取れれば一次試験をパスできるので、できない科目や分野があっても問題ありません。
とはいえ、”どの科目が重要なのか”、”よく出る分野はどこなのか”がわからないことには勉強できませんよね。
実際のデータを参考にして、どの問題に絞って勉強していくかを一緒に考えてみましょう。
1.主要科目の攻略
大阪府の試験科目は多いですが、全科目から均等に出題されません。
なので、「どの科目を勉強すれば点数を伸ばせるか」を把握することが一つ目のポイントです。
次の表を参考に、どの科目がメインになりそうか考えてみましょう。
採用年度 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
---|---|---|---|
教育原理 | 9 | 9 | 9 |
教育法規 | 4 | 4 | 3 |
教育心理 | 1 | 1 | 2 |
教育史 | 1 | 1 | 1 |
判断推理 | 3 | 4 | 4 |
数的推理 | 5 | 3 | 2 |
資料解釈 | 3 | 3 | 3 |
文章理解 | 4 | 5 | 6 |
*上記の出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
まず手をつけるべき主要科目は次の3つ。
- 教育原理
- 教育法規
- 数的推理
計算を含み、原理を理解するのに時間がかかる、または物理的に量が多いからです。
これらの科目にある程度メドが立たないと、合格は光の彼方なので、勉強当初は、これら主要科目に時間を使ってください。
特に試験まで1年以上あるなら、最初の2〜3ヶ月はそのスケジュールでOK。最初から教育心理や教育史などの勉強に精を出すと、「主要科目」に十分な時間がかけられないので注意。
主要科目の勉強にある程度メドをつけ、その後に他科目の勉強を本格化させるのが必勝パターンといえるでしょう。
2.頻出分野から勉強する
どの科目も全範囲から出ません。過去問をきちんと分析すれば簡単に把握できる事実です。
しかし、過去問を集めて分析するのは手間がかかるため、多くの人は適当に勉強してしまっているんですよね。
たとえば、次の表(教育心理の出題範囲)を見ると、「学習の理論」や「人格と適応」が頻出です。一方で、「教育心理学の歴史」や「教育評価」からは出題がありません。


*上記の出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
このような傾向があるにもかかわらず、結局、試験に出る出ない関係なく、参考書を最初から最後までコツコツ勉強してしまっているんですよね…。
わざわざ出ないところまで勉強するのは時間の無駄ではないでしょうか?
勉強が必要な科目は他にもあるので、全範囲を勉強して中途半端になるよりも、まずは出題頻度が高い(よく出る)範囲に重点を置き知識をインプットしていきましょう。
科目ごとの出題頻度をまとめたデータを次の記事で紹介しています。ぜひ、活用してください。


教職教養・一般教養でよくある質問FAQ
最後に、教職教養・一般教養でよく相談される質問や悩みに回答します。
- オススメの参考書や問題集はありますか?
- 過去問はどこで入手できますか?
- 簡単に出題傾向を知る方法は?
教職教養・一般教養は差がつきやすい
教職・一般教養の範囲は膨大ですし、まったく学習したことのない科目がいくつもあるため、できる人とできない人の差がハッキリでます。
たとえば、数的推理や文章理解は、高校・大学入試を頑張ってきた人なら短時間(もしくはノー勉)で点数を取ってきます。
しかし、計算力や読解力がない人からすれば、一から勉強し直さなくてはいけません。仮に100時間必要なら、この時点で100時間分の差がついてしまいますよね。
だからこそ、やみくもに勉強するのではなく、効率よく勉強することが大切です。
どんな勉強でもそうですが、どれだけ時間をかけて努力したとしても、それが間違った方法であれば意味がありません。
まずは出題傾向の理解、そこから始めていきましょう!
【2024年版】大阪府教員採用試験の教職・一般教養【勉強法と出題傾向】」でまとめています。ぜひ、参考にしてください。
過去10年間の出題傾向を、次の「

今回は以上です。