長野県教員採用試験の面接対策(集団・個人)に取り組むにあたり、「何から始めたら良いのかわからない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。そこで本記事では、長野県教員採用試験の面接試験で、過去に聞かれた質問内容を紹介します。
面接試験の傾向や対策方法についても解説しているので、早いうちに自己分析や志望動機の整理を行い、面接試験を攻略できるように準備を始めましょう。
長野県教員採用試験の面接対策は何から?過去の質問内容を紹介
結論、面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。
あらかじめ聞かれることがわかっていれば、事前に回答を練ることができます。一方で、何を聞かれるのかが不明瞭では、準備のしようがありませんからね。
ここでは、実際に長野県教員採用試験を受験してきた方々(様々な校種・教科)から集めた質問内容を抜粋してまとめています。自分なりの回答を準備しつつ対策をはじめましょう!

その辺に落ちているような出典元が不明なものではなく、僕自身のツイッターやサイトで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!
集団面接のテーマ
小学校 | あなたは市街地にある中規模小学校の第4学年の担任です。あなたの学年では「子どもの多様性を広げる学びを進める」をテーマに教育活動を行っている。社会見学の班編成について子どもたちからは「好きなもの同士で組みたい」という意見も出ています。これらを踏まえて学年会で話し合って指導方法を一つに決めてください。 |
中学校 | あなたは大規模中学校の1年生の担任です。あなたの学年の春休みでは,探究的な学びになるように個別での課題を設けませんでした。中学2年の夏休み前に,ある生徒から「勉強の仕方が分からないから宿題を出してほしい」と言われました。学年会で意見をまとめ,方針を決めてください。 |
特別支援 | あなたは小学部5年生の担任です。乗り物に乗ってでかける授業を行います。どのような構成の授業にしますか。授業構成の考えを1つにまとめてください。 |
養護教諭 | あなたは山間地に勤務する養護教諭です。あなたの学校では、課外授業で怪我をする学生が多いことが問題となっています。対策を考え1 つにまとめてください。 |
個人面接の質問一覧
- 昨日はよく寝れましたか。
- 会場までどうやって来ましたか。
- あなたにとって「学ぶことの楽しさ」とは何ですか。
- 学ぶ意義を生徒にどのように伝えますか。
- 部活動やサークル活動は行っていますか。
- 部活動やサークル活動では、どんな役割でしたか。
- これまでで最も困難だったことと,それをどのように乗り越えたか教えてください。
- 教育実習の感想を教えてください。
- 教育実習で感じたギャップはありますか。
- どんな学級を作りたいですか。
- 理想の学級経営を行うために、どのようなことに取組んでいますか。
- 初めてのホームルームでは,どんな活動を行いますか。
- 人生最大のピンチは何でしたか。
- 今後のビジョンを教えてください。
- 地域との連携をどのように行いますか。
- 授業中に塾の宿題をしている生徒がいます。注意すると「授業の内容が分かっているから時間がもったいない」と言われました。1分間で指導してください。
- 1年生の子が月曜日に遅刻し「担任が怖い。」と保健室に来ました。その後どのように対応しますか。
- 特産品のりんごを使い、商品化の企画を考える授業を総合的な学習の時間で行います。探究的な導入を実施してください。
- 6か月後に合唱コンクールがあります。学級活動の時間を想定し,子供たちが主体的に取り組めるように話をしてください。
このような質問に自信を持って回答できるようにしてください。なお、ここには掲載できなかった個人面接の質問は長野県教員採用試験の面接対策!過去の質問101個と模範回答15選でも公開しています。たくさん練習したい方は、ぜひ参考にしてください。


長野県教員採用試験の面接試験とは?傾向を徹底解説
長野県教員採用試験では、一次試験に集団面接、二次試験に個人面接がそれぞれ実施されます。
集団面接|一次試験
試験時間 | 40分 |
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受験人数 | 6人~8人 |
面接官 | 3人 |
集団面接は、複数の受験者が一つのグループとなり、同時に面接を受ける形式です。1グループの人数は6人~8人で、全体を通して40分程度で行われます。
一般的な集団面接とは違い、テーマに沿ってグループ同士での話し合う(討議)形式です。
集団面接の流れ
最初に受験番号と氏名を言います。
テーマについて、1分間で考えをまとめます。
自分の考えを1分以内で発表する
テーマに沿って12分間の話合いを行い、集団としての意思決定をします。
※時間になったら途中で打ち切られる。
討議内容について、質問される。
面接官は、同時に複数の受験者をみることができるため、受験者同士を比較して相対的な評価をすることができます。
集団面接では、仕事をしていく上での適性を当然見ているわけですから、多様な意見を尊重しつつ、自分の意見をしっかりと述べることが大切です。
個人面接|二次試験
試験時間 | 50分 |
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面接官 | 3人 |
形式 | 個人面接+場面指導+模擬授業指導 |
個人面接とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが長野県の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験のことです。
試験時間は50分間で、一般的な口頭試問にくわえて、場面指導と模擬授業指導が行われます。
個人面接の流れ
面接試験に関する説明
自己に関する質問
教職関連に関する質問
テーマの発表→1分間の構想→1分間で実演→追加質問
テーマの発表→1分間の構想→2分間で実演→追加質問
形式はコンピテンシー評価型
志願書に書いてあること以外からも当然質問がくるため、面接練習は必要です。
長野県では、かなり前から「コンピテンシー評価型面接」を実施しています。知識として知っている方も多いと思いますが、この面接形式は、結果や成果にとどまらず、その達成までのプロセスに着目し、受験者の行動特性を評価することを目的としています。
たとえば「アルバイトは家庭教師をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。
- なぜ家庭教師をしようと思ったのですか?
- どんな子どもたちを教えていたのですか?
- 苦労(工夫)した点はありましたか?
このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと準備しておく必要があるのです。これが理解できているかできていないかだけで合格率が全然違ってくるので、きちんと対策しましょう。
コンピテンシー評価型面接での質問手法やコツはこちらのnoteで公開しています。併せて確認してください。


長野県教員採用試験 面接試験の攻略法3ステップ
長野県教員採用試験の面接を攻略する方法を3ステップで紹介します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析を進める
- 模擬面接で実践練習
求める教師像を把握する
長野県教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(長野県)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
長野県が求める教師像は以下のとおりです。
- 教育者としての使命感と責任感を持ち、社会人として規律を遵守する人
- 教育への情熱を持ち、真摯に子どもを理解しようとする人
- 豊かな人間性と広い視野、確かな人権意識を持ち、子どもや保護者の思いに共感できる人
- 同僚や保護者、地域の方々と協力し、共に汗を流し行動する人
- 創造性と積極性があり、常に向上し続けようとする、心身のたくましさを持っている人
- 幅広い教養と教科等の専門的な知識・技能を持ち、柔軟に対応することができる人
- 探求的な学びや、校内外での様々な活動に対して、積極的に取り組むことのできる人



「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
自己分析をする
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。
多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。
そうすれば、自分の芯と長野県が求める人物像とがマッチングしてくるので、話に厚みが出てきますよ。過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。
模擬面接で実践練習
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。
教員採用試験の面接対策は以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。


まとめ|長野県教員採用試験の面接で落ちないために必要なこと
今回は、長野県教員採用試験の面接(集団・個人)を徹底解説しました。
面接試験は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。
不合格にならないためには、面接で必要とされる「自己分析」をしっかりと行い、過去問を繰り返し練習することで自分オリジナルの回答を作り上げることが重要です。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えます。
面接試験は筆記試験よりもやることが多く、時間もかかるため、できるだけ早めに対策を開始することが重要です。
まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。過去の質問はこちらの「長野県教員採用試験の面接対策!過去の質問101個と模範回答15選」でまとめています。
今回は以上です。
その他、長野県教員採用試験の内容や対策はこちらの記事で解説しています。

