宮城県教員採用試験の二次試験に行われる集団討議(討論)。
集団討議の対策をしようと思うものの、「どんな試験なの??」と思っている人も多いことでしょう。
本記事では、宮城県教員採用試験の集団討議に関する下記内容を紹介します。
- 集団討議の傾向
- 集団討議のテーマ
- 集団討議の対策方法
「宮城県の集団討議について知りたい」「宮城県の集団討議対策を始めたい」という方は参考にしてください。
その他、宮城県教員採用試験の情報は下記記事でもまとめています。

宮城県教員採用試験 集団討議の傾向
集団討議とは、複数の受験者がお題に対して意見を述べ、話合いをしていく試験です。
試験時間 | 30分~40分 |
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受験人数 | 4人~6人 |
面接官 | 3人 |
評価基準 | A~Dの4段階評価 |
集団討議では、複数の人が自分の意見を述べたり、他の人の意見を受け止めたりすることで、議論が進んでいきます。また、議題を絞り込んだり、意見を整理したりする必要があったりとやることが多い試験なんですよね。
集団討議の流れ
最初に試験会場で討論テーマの書かれたメモ用紙が配布されます。
試験会場にて、自分の意見や考えなどをメモします。時間は10分間。
メモ用紙を持ったまま試験会場まで順番に移動します。
※試験が始まるまではメモに追記することはできません。
簡単な説明を受けたあと、受験者間で司会などの役割を決めて討論を開始します
テーマに沿って受験者間で討論を行います。
集団討議の評価基準
面接官それぞれが下記の観点に沿ってA~Dの4段階で評価をつけます。
- 主体性
- コミュニケーション能力
- 一般教養・常識
- 論理的思考力
- テーマの把握力

D以下の評価で即不合格(足切り)になるので注意!
「討論」と聞けば、意見を言い合い自分の主張が正しいことを論理的に説明して議論することを想定するかもしれません。
しかし、教員採用試験における討論は議論を交わすよりも、お互い協力して課題を解決するという点を意識しなければいけません。
宮城県教員採用試験 集団討議のテーマ
ここでは、宮城県教員採用試験の集団討議で出題されたテーマを公開しています。
令和5年度(2022年実施)
- 国の有識者会議では休日の部活動の地域移行について、議論が進められていますが、地域に移行した場合に考えられる課題をあげ、それを解決するためにどのようなことが考えられるかをみなさんで話し合ってまとめてください。
- 海外で国際紛争が続き、今こそ平和教育の大切さが求められています。児童生徒に平和を愛する心情を育てるうえでの課題をあげ、具体的にはどのような取組が考えられるかをみなさんで話し合ってまとめてください。
- 「大人」とはどういう存在だと考えますか。「大人」の定義をみなさんで話し合ってまとめてください。
その他のテーマはこちら(PDF)
令和4年度(2021年実施)
- 命を大切にし,互いを尊重し合う心や,美しいものや自然に感動する心など,児童・生徒に豊かな心を育む上での課題をあげ,具体的な取組としてどのようなことが考えられるかをみなさんで話し合ってまとめてください。
- 児童・生徒の体力・運動能力を向上させるためには,家庭や地域との連携が重要です。連携を進める上での課題をあげ,具体的にどのような連携を図ることができるかをみなさんで話し合ってまとめてください。
- 今の教育で求められている「確かな学力」を児童・生徒に育成する上での課題をあげ,それを解決する手立てについて,みなさんで話し合ってまとめてください。
その他のテーマはこちら。
令和3年度(2020年実施)
- 髪型を含め,一般社会では不要なのではないかと思われる校則について,様々な意見が出ています。校則のメリット・デメリットについて話し合ってまとめてください。
- 「働き方改革」が問われています。教員の業務の中で勤務時間を過ぎた時間帯の電話対応を留守番電話にするなどの取組も行われていますが,勤務時間後の保護者対応の在り方について話し合ってまとめてください。
- 震災の教訓の風化防止を図るにはどうすれば良いか話し合ってまとめてください。
その他のテーマはこちら。
知識がないテーマの場合は、それだけで話し合いに参加できないため普段から幅広く知識をインプットするように心がけましょう。



まずはテーマを見て自分の意見がスラスラ出てくるか確認してみてください。
宮城県教員採用試験 集団討議の対策方法
集団討議の対策は次の手順で進めてください。
- 指導力・知識を鍛える
- 友人同士で意見交換を行う
- 実践形式で練習する
指導力・知識を鍛える
「生徒指導や学級経営」がテーマになりやすいです。
そのため、教職の知識や自分なりの教育観を考えおくことが重要。
どれだけコミュニケーション能力が高くても、話すネタや教育感が定まっていないと話し合いになりません。
普段から教育時事などの知識をインプットできるようにしておきましょう。その際、宮城県の方向性や文科省の資料などにも目を通しておくといいでしょう。
友人同士で意見交換を行う
日頃から友人同士で教育問題などについて意見交換を行いましょう。
討論では他者とのコミュニケーションが何よりも大切なので、意見を聞くこと、まとめることも重要な要素になるからです。
このときは自分の意見に説得力を持たせるため「こういうことだから、こう思う」と、根拠を盛り込んで論理的に話すことがポイント。
実践形式で練習する
必ず1回、できれば2回は実戦形式の練習を受けましょう。
どんなに知識を持っていても、それをきちんと伝えることができるとは限らないからです。また、緊張感のある場で実力が発揮できるかを確かめる意味もあります。
大学などでも対策してくれると思いますが試験は年齢や身分が不特定の人と一緒になるため、予備校などを使うと効果的です。
宮城県教員採用採用試験 集団討議のコツ
集団討議の評価を上げるには、次の5つが大事です。
- 傾聴力
- マウントはとらない
- 印象が重要
- 気配り
- 修正能力
傾聴力
人の話を真剣に聞くことは大切です。
- 生徒
- 児童
- 保護者
- 教員同士
多くの人と話すうえで端的にわかりやすく伝えることが大切で、その根幹となるのが傾聴力だからです。
自分の意見を伝えるためにも、まずは聞くことに徹する力を鍛えましょう。
マウントはとらない
自分の意見と違う発言をされても否定してはいけません。なぜなら、相手を思いやれる純粋な心をもった人物が評価されるからです。
たとえば、生徒が考えたことを先生に否定されたらどう思いますか?深い傷を負い考えることを放棄するかもしれません。
そんな先生に今後、指導を受けたいと思うでしょうか?
子どもたちは日々、いろんなことを考え、先生に話をしてきます。どんな話にも耳を傾け、肯定してあげられる先生が必要だと思いませんか?
自分と違う意見を言っている人がいれば、まずは認めてあげることが大切です。
印象第1主義
集団討議は、印象がとても重要。なぜなら雰囲気作りができる人は印象が良い人だからです。
たとえば、挨拶が盛んな職場と挨拶がまったくない職場の雰囲気はどちらがいいと思いますか?
当然、挨拶が盛んな職場ですよね。
最近の教育現場は協調性がある人物を欲しています。印象を良くして討論の雰囲気を盛り上げていくことができれば協調性があると思われ評価もあがります。
気配り上手
自分ばかり発言しても評価はあがりません。なぜなら集団討論は個人の能力よりも集団の中で、どれだけ働くことができているかを評価する試験だからです。
たとえば、クラスのなかで活発に発言する生徒と会話に入ってこられない生徒がいたらどうしますか?
会話に参加できない生徒をどうやったら会話に参加させられるかを考えますよね。
発言をあまりしていない受験者を気遣うことができればリーダー性や視野の広さをアピールすることができます。
話を路線に戻す
時間を気にしながら話し合いをしましょう。なぜなら集団討議は時間制限があり、時間内に意見をまとめる必要があるからです。
話に脱線はつきものでして、ついつい結論とは違う方向に話がそれてしまうものです。それた路線を修正せずに話を続ければ時間内に意見をまとめることができませんよね。
仮にまとめられたとしても中身のない意見が出来上がることになります。期限内に与えられたミッションをこなすことは大切なことなので時間を気にして討論をするようにしましょう。
宮城県教員採用試験 集団討議で落ちる人の特徴
今回は、宮城県教員採用試験の集団討議で出題されたテーマや傾向を解説しました。
集団討議では、自分の意見を述べることが求められますが、そのためには様々なスキルが必要です。
集団討議で落ちる人は、次のような点が原因となることがあります。
- 話したいことが明確でない
- 話す前に準備ができていない
- 自分の意見を正確に伝えることができない
- 他の人の意見を受け止めることができない
- 議論が偏っていると感じるが、整理できない
自分の意見を伝えることはもちろん、他の人の意見を受け止めることができるようにする必要があります。そのためには、繰り返し練習(慣れること)が必要です。
集団討議の練習には、次のような方法があります。
- 小グループで議論をする
- 自分の意見を正確に伝えることができるようにする
- 他の人の意見を尊重することができるようにする
- 自分の意見を主張することができるようにする
- 議論を偏らないように幅広い知識をインプットする
このような練習をすることでスキルを高めることができます。本記事でまとめている過去問を使って練習していきましょう。
なお、個人面接の傾向は下記記事でまとめています。あわせて確認しましょう。

