京都府教員採用試験の面接対策に取り組むにあたり、「何から始めたら良いのかわからない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。そこで本記事では、京都府教員採用試験の面接試験で、過去に聞かれた質問内容を紹介します。
面接試験の傾向や対策方法についても解説しているので、早いうちに自己分析や志望動機の整理を行い、面接試験を攻略できるように準備を始めましょう。
京都府教員採用試験 面接試験の概要
面接試験とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが教員に相応しいかどうかを評価・判断する試験のことです。
京都府教員採用試験では、一次試験に個人面接(小・特支)、集団面接(中・高・養・栄)、二次試験に個人面接(全校種)がそれぞれ実施されます。
個人面接
個人面接では1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
グループ面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中しやすく、自分をアピールしやすいという利点があります。
対象校種 | 小学校、特別支援学校 |
試験時間 | 15分 |
面接官 | 2人 |
形式 | 個人面接 (コンピテンシー評価型) |
形式はコンピテンシー評価型
志願書に書いてあること以外からも当然質問がくるため、面接練習は必要です。
京都府では、かなり前から「コンピテンシー評価型面接」を実施しています。知識として知っている方も多いと思いますが、この面接形式は、結果や成果にとどまらず、その達成までのプロセスに着目し、受験者の行動特性を評価することを目的としています。
たとえば「アルバイトは家庭教師をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。
- なぜ家庭教師をしようと思ったのですか?
- どんな子どもたちを教えていたのですか?
- 苦労(工夫)した点はありましたか?
このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと準備しておく必要があるのです。これが理解できているかできていないかだけで合格率が全然違ってくるので、きちんと対策しましょう。
なお、コンピテンシー評価型面接の特徴やどんな感じに質問を深堀されるのか(質問技法)は京都府教員採用試験の面接対策!過去の質問と模範回答で解説しています。
集団面接
集団面接は、複数の受験者が一つのグループとなり、同時に面接を受ける形式です。 提出する志願書に沿って自己PRや志望動機などに関する質問がなされます。
面接官は、同時に複数の受験者をみることができるため、受験者同士を比較して相対的な評価をすることができます。その反面、1人の受験者に集中できないため、個人面接のように深く掘り下げた質問はありません。
対象校種 | 中学校、高校、養護教諭、栄養教諭 |
試験時間 | 20分 |
面接官 | 2人 |
なお、自分の意見を言うだけでなく,他の受験者の意見を聞くことや,自分の意見が他の受験者にどのように受け止められたのかなど,周りの状況にも目を配ることも必要です。

続いて、面接試験の過去問(質問)を紹介します。
京都府教員採用試験 面接試験の過去問(質問)
受験者が面接試験で最も気になるのは「面接で何を質問されるのか」ではないでしょうか。
あらかじめ質問内容がわかっていれば、事前に備えることができます。一方で、何を聞かれるのかが不明瞭では、準備のしようがありませんからね。
ここでは、実際に京都府教員採用試験を受験してきた方々(様々な校種・教科)から集めた質問内容を抜粋してまとめています。自分なりの回答を練って対策をはじめましょう!



その辺に落ちているような出典元が不明なものではなく、僕自身のツイッターやサイトで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!
個人面接の質問
- 1分間で自己アピールをしてください
- 長所と短所をいってください
- 教員を志望する理由を言ってください
- 教員を目指したのは、いつからですか
- あなたのどこが教員に向いていると思いますか
- 公務員の使命とは何ですか
- 全体の奉仕者としての心構えを言ってください
- 教育公務員と一般公務員の違いは何ですか
- 主体的・対話的で深い学びとは何ですか
- 新しい学習指導要領について知っていることは何ですか
- 知識・技能を「活用する力」について教えてください
- 関心のある教育問題は何ですか
- 今の子供たちの学力はどのくらいか把握していますか
- 「チーム学校」について、簡単に説明してください
なお、ここには掲載できなかった個人面接の質問は京都府教員採用試験の面接対策!過去の質問と模範回答でも公開しています。たくさん練習したい方は、ぜひ参考にしてください。
集団面接の質問
- 会場までどうやって来ましたか。
- 面接が始まるまで何を考えていましたか。
- 筆記試験の勉強はどのくらいしましたか。
- 簡単に自己紹介をしてください。
- どんな性格ですか。
- 趣味は何ですか。
- 学生時代に一番打ち込んだことは何ですか。
- 学校生活で学んだことは何ですか。
- 部活動やアルバイトは何をしていましたか。
- 部活動やアルバイトで苦労しことは何ですか。
- 指導できる部活動は何がありますか。
- 友人関係で気をつけていることはありますか。
- 友達と意見の相違があるときはどうしますか。
- あなたが教員に向いていると思うところはどこですか。
- 教職の魅力は何ですか。
- 今の子どもたちに一番身に付けさせたい力とその方法は何ですか。
- キャリア教育について知っていることを教えてください。
- 京都府の教育施策について関心のあることは何ですか。
- 教員の体罰についてどう思いますか。
- 教職員の働き方改革についてどう思いますか。



続いて、面接対策の手順を紹介します!
京都府教員採用試験 面接対策の手順
面接試験の対策を始めるときの手順を解説します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析を進める
- 模擬面接で実践練習
求める教師像を把握する
京都府教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(京都府)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
京都府が求める教師像は以下のとおりです。
気づく力 | 児童生徒一人一人を深く理解し、寄り添った指導ができるよう、小さな変化にも気づくことができる力 |
伸ばす力 | 豊かな人間性と高い専門性に基づく優れた指導力を有し、児童生徒一人一人が豊かな未来を切り拓いていけるよう、それぞれの個性や能力を最大限に伸ばすことができる力 |
挑戦する力 | 探究心や自立的に学ぶ姿勢を持ち、時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を高めながら、諸課題の解決に向け、挑戦することができる力 |
つながる力 | 他の教職員、保護者や地域社会、多様な専門性を持つ人材と効果的に連携・分担しながら、組織的・協働的に諸課題を解決するため、チームの一員としてつながることができる力 |
展望する力 | 次代を担う人材に必要な学びを提供できるよう、広い視野で時代や社会、環境の変化を的確につかみ取り、未来を展望することができる力 |



「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
自己分析をする
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。
多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。
模擬面接で実践練習
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。
なお、教員採用試験の面接対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
京都府教員採用試験の面接で受かる人の特徴は?
結論からいうと、面接で受かる人は以下の特徴を持った人です。
- 印象がいい(笑顔、元気、熱い)
- 将来性や伸びしろがある
- 教員としての適性が感じられる
面接において、「自慢できるエピソードがないとダメだ」とか「全国大会で優勝した実績が必要だ」というような内容に拘わりがちですが、話の内容よりも印象(雰囲気)が重要なんですよね。
もし面接官として、受験者が素晴らしいことを言っているのに、目線を合わせずボソボソ話したり、覚えた回答を棒読みしたりしていたらどう感じますか?そのような受験者を採用したいと思います?
僕なら、その受験者が筆記試験で満点を取っていたとしても、留学経験や難関資格をたくさん持っていたとしても、そんな人を採用したいとは思いません。それよりも、一生懸命に取り組みながらも明るく大きな声で自分の言葉で話している人を採用したいと思います。
なので、面接で受かりたいのであれば、話す内容だけに時間をかけるのではなく、どのように振る舞い、話し方をすることで受け入れられるかにも時間を費やすことが必要です。
当然、これらの要素を1人で判断することはできません。必ず第三者に協力してもらい、面接で受かるためのポイントを学ぶよう努めましょう。なお、面接でのNGポイントなどを教員採用試験の面接で落ちる人・受かる人の特徴は?合格・不合格サインを徹底解説で解説しています。あわせて確認してみてください。
まとめ|京都府教員採用試験の面接で落ちないために必要なこと
今回は、京都府教員採用試験の面接試験における過去の質問内容や傾向を解説しました。
面接試験は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。
不合格にならないためには、面接で必要とされる「自己分析」をしっかりと行い、過去問を繰り返し練習することで自分オリジナルの回答を作り上げることが重要です。そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えます。
面接試験は筆記試験よりもやることが多く、時間もかかるため、できるだけ早めに対策を開始することが重要です。
まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。
過去の質問は『京都府教員採用試験の面接対策!過去の質問と模範回答』でまとめています。