今回は、石川県教員採用試験の内容を徹底解説します。
日々の学校や仕事で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、選考内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
本記事を読めば「試験概要から最終合格するには何をすればいいかまで」網羅的に理解できますよ。
※全国の試験内容を「【令和6年度採用】教員採用試験の内容一覧を解説【全国66自治体】」で紹介しているので、併願を考えている人は参考にしてく
石川県教員採用試験の概要
石川県教員採用試験は、石川県の公立学校で働く正規教員を決める選考試験です。
まずは概要を簡単に紹介します。
- 主な変更点
- 受験資格
- 募集教科と採用予定人数
- 試験日程
- 実施状況
主な変更点(令和6年度採用)
- 大学3年次で筆記試験・実技試験の受験を可能とする選考を実施
-
受験区分「小学校教諭等」及び「特別支援学校教諭等(小学部)」において,大学3年次で筆記試験・実技試験・適性検査の受験を可能とし,成績等が基準に到達した者の翌年度実施の採用試験は面接試験(模擬授業・個人面接)のみとする特別選を実施します。
- 受験年齢制限を緩和
-
多様な経験を持った人材を幅広く求めるため,これまで,採用時に50歳未満としていた受験年齢制限を60歳未満に緩和します。
- 教科「看護」を2年ぶりに実施。
-
この選考に当たっては,これまでと同様に一般選考に加え,教育職員普通免許状(看護)を有しないが,看護師,保健師又は助産師の勤務経験を有する者を対象とした特別選考を実施します。
受験資格
以下の1から3の全てを満たしていることが条件となります。
- 欠格事由(地方公務員法第16条及び学校教育法第9条)に該当しない
- 志望校種,教科に相当する教諭の免許状もしくは養護教諭,栄養教諭の免許状を所有もしくは令和5年3月31日までに取得見込み
- 昭和39年4月2日以降に生まれている
募集教科と採用予定人数
校種 | 教科 | R6 | R5 |
---|---|---|---|
小学校 | 140 | 140 | |
中学校 高校 | 国語,社会,数学,理科,音楽, 美術,保健体育,技術,家庭, 英語,農業,工業,商業,看護, 福祉,情報 | 130 | 130 |
特別支援 | 小学部、中高部 | 35 | 35 |
養護教諭 | 10 | 10 | |
栄養教諭 | 若干 | 若干 |
試験日程
出願期間 | 令和5年4月24日(月)〜5月25日(木) |
---|---|
筆記試験 | 令和5年7月15日(土) |
面接試験 | 令和5年7月29日(土)、30日(日) |
【令和6年度】石川県教員採用試験の日程とオススメの併願先」で解説しています。
試験の流れや併願などは、「実施状況
採用年度 | 受験人数 | 合格人数 | 倍率 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 1,003 | 317 | 3.2 |
令和4年度 | 1,085 | 317 | 3.4 |
令和3年度 | 1,107 | 316 | 3.5 |
令和2年度 | 1,134 | 316 | 3.6 |
平成31年度 | 1,252 | 320 | 3.9 |
【2024年最新〜過去】石川県教員採用試験の倍率を教科別に紹介」でまとめています。
校種・教科別の詳細は、「石川県教員採用試験の内容
- 総合教養
- 教科専門
- 実技試験
- 模擬授業
- 個人面接
それぞれ詳しく解説します。
総合教養(教職・一般教養)
試験時間 | 90分 |
---|---|
問題数 | 44問 |
出題形式 | 択一式+記述式 |
配点 | 100点満点 |
総合試験とは、教員として必要な基礎能力や一般教養が、どれくらい備わっているかを測る筆記試験のことです。
すべての受験者が同じ問題を解きます。
出題科目
教職教養 | 教育原理、教育法規 |
---|---|
一般教養 | 国語、英語、数学 |
その他 | 一般常識、時事、論文 |
この他、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)や一般常識に関する問題もあります。
そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
問題レベルは、中学校から高校までに学んだことのある内容ばかりなので大したことありません。
しかし、6年間で習った範囲を短期間で勉強し直さないといけない厄介な試験といえるでしょう。
【教員採用試験】教職教養・一般教養の内容は?勉強法や問題例を紹介」で解説しています。ぜひ、参考にしてください。
効率的な勉強方法は、「専門教科
試験時間 | 90分 ※実技のある教科は60分 |
---|---|
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式 ※一部記述式 |
配点 | 100点満点 |
専門教科とは、志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。
指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。

だいたい、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何から対策すればいいか判断できません。
現在の得点から以下のように勉強プランを考えてみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
専門教科を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように、手厚く勉強することが大事です。
【できないと落ちる】教員採用試験の専門教養が重要な理由と勉強法を解説」を参考にしてください。
専門教科の勉強方法は、「実技試験
実技試験とは、教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
対象校種・教科と内容は以下のとおり。
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何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
模擬授業・個人面接の傾向
試験時間 | 50分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
形式 | 模擬授業+個人面接 |
個人面接では、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが石川県の教師として相応しいかどうかを評価・判断します。また、模擬授業も同時に行われます。
流れ
模擬授業で行うテーマ(課題)が発表されます。
25分間で内容を構想。
最初に10分間の模擬授業を行います。
続いて、個人面接が15分間あります。
1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
模擬授業では、志望教科の専門性や指導力だけでなく、どのように(な)授業をしているのか、児童生徒の興味・関心を惹きだす内容か、などを総合的に評価されます。
塾や予備校のようなやや強引な展開で授業を進める人もいますが、学校での授業では、子供とのやり取り・掛け合いが非常に重要。発問や質問を重ねて、クラス全体で授業を「つくっていく」ことを意識して準備しましょう。
面接や模擬授業を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
石川県教員採用試験の面接対策!質問内容や志願書まで徹底解説」で詳しく解説しています。
過去の質問や対策方法は、「石川県教員採用試験の内容まとめ
今回は、石川県教員採用試験の内容と合格に向けた対策方法を徹底解説しました。
石川県教員採用試験の難易度は、そこまで高くありません。
しかし、筆記試験で点を取れば合格できるのではなく、面接試験などによる人間性が最重視されるため、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあります。
採用試験に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。出題傾向を把握して、効率よく勉強を始めましょう。
本サイトでは、石川県教員採用試験に関する有益情報を多く発信しています。ぜひ、参考にして合格に少しでも近づいてください。
今回は以上です。
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