茨城県教員採用試験の中で、とくに厄介なのが、今回解説する教職教養。
なんとなく情報を集めて勉強を始めたものの、「結局、何から始めればいいの?」と悩む方がほとんどでしょう。
そこで今回は、茨城県教員採用試験の教職教養について徹底解説します。試験科目や出題傾向は自治体によって違うので、必ず理解してから勉強しましょう!
茨城県教員採用試験の教職教養とは
まずは、茨城県教員採用試験の教職教養を簡単に紹介します。
教職教養の試験概要
実施 | 一次試験 |
---|---|
試験問題 | 全校種共通 |
試験時間 | 30分 |
問題数 | 20問 |
出題形式 | 択一式(マークシート) |
配点 | 100点満点 |
問題数を時間で割ると1問あたり1分程度で解かないといけません。普段から時間配分を意識して勉強しましょう。
教職教養の試験科目
教育原理 | 教育の目的、方法、理論など、教育における基本的な考え方 |
---|---|
教育法規 | 教育や学校、教職員に関するさまざまな法律や条文 |
ローカル | 茨城県の教育や施策 |
教職科目とローカルのみで構成されています。
人文や社会・自然科学などの一般教養科目からは出題がありません。
科目数は少ないため負担は軽いです。しかし、全ての受験者がその科目に集中することになり、競争は激しくなりやすい点には注意が必要。
茨城県教員採用試験の教職教養は何から?
結論から言うと、教育法規から勉強を始めましょう。
なぜなら、出題数(配点)が一番高いからです。
たとえば、2024(令和6)年度本試験では、教育法規の出題数(配点)は10問(50点)でした。対する教育原理は6問(30点)ほどです。
試験科目 | 2024 | 2023 | 2022 |
---|---|---|---|
教育原理 | 6 | 8 | 8 |
教育法規 | 10 | 10 | 10 |
ローカル | 4 | 2 | 2 |
- 2024(令和6)年度採用=2023(令和5)年実施試験を指します。
- 1問5点(合計100点)です。
- 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
全体の得点における比重が大きいため、教育法規で高得点を取れないと総得点に大きく影響してしまいます。
また、教育法規は出題範囲が広くヤマが張りにくいので、すべてを網羅するのに多くの時間が必要です。
出題範囲 | 2024 | 2023 | 2022 |
---|---|---|---|
日本国憲法 | 1 | ||
教育基本法 | 1 | 1 | 2 |
学校教育法 | 1 | 1 | |
学校教育に関する法規 | 2 | 1 | 2 |
学校の管理・運営の法規 | 1 | 1 | 1 |
児童・生徒に関する法規 | 3 | 1 | 2 |
教職員の法規 | 3 | 3 | 1 |
その他の法規 | 1 | 1 | |
総合問題 |
- 2024(令和6)年度採用=2023(令和5)年実施試験を指します。
- 1問5点(合計100点)です。
- 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
勉強を始める際のポイントは、科目選択と同じく、最初からではなく、出題頻度の高い領域(「児童・生徒に関する法規」や「教職員の法規」)から着手すること。
これにより、短期間・短時間でも必要かつ重要な領域から効率的に知識を積み上げられます。
すべての科目を同時に勉強して中途半端になるよりも、まずは出題数が多く、できるまでに時間を要する科目から取り掛かることが大切です。
茨城県教員採用試験の教職教養でよくある質問FAQ
ここでは、DMや公式LINEで寄せられた、茨城県教員採用試験の教職教養でよくある質問に回答しています。
- 教職教養の過去問はどこで入手できますか?
-
茨城県行政情報センターで閲覧・コピーが可能です。
また、次の記事でも3年分の問題をまとめているので参考にしてください。
茨城県教員採用試験の過去問と効果的な使い方【入手方法も解説】 本記事では、茨城県教員採用試験の過去問(教職教養)をまとめています。 過去問の効果的な使い方や入手方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。 過去問を正… - 教職教養を効率よく勉強するにはどうすればいいですか?
-
過去問分析を徹底して、出題範囲を理解することが大事です。
出題範囲は膨大ですが、全部から均等に出ることはありません。
たとえば、上述した教育法規では、日本国憲法はあまり出ていませんでしたが、教職員の法規はたくさん出ていましたよね。
わざわざ出ないところまで勉強するのは非効率です。これを改善するだけでも、かなり効率的な勉強ができますよ。
全範囲を勉強して中途半端になるよりも、まずは出題頻度が高い(よく出る)範囲に重点を置き知識をインプットしていきましょう。
科目ごとの出題頻度をまとめたデータを次の記事で紹介しています。ぜひ、活用してください。
【簡単】茨城県教採の教職教養を効率よく勉強する方法【過去の出題傾向】 はじめに どうも、福永です。 この記事では、茨城県教員採用試験の教職教養を効率よく勉強する方法をお伝えします。 ※試験科目や概要は【勉強法】茨城県教員採用試験の教職… - 教職教養の勉強はいつから始めればいいでしょうか?
-
専門教科・科目が一段落したら始めると良いでしょう。
なぜなら、教職教養よりも専門教科・科目の方が、配点が高いからです。
専門教科・科目の配点が教職教養の3倍であることを考慮すると、専門教科の準備に多くの時間を割くことが重要。
したがって、専門教科・科目にある程度メドが立ったら教職教養の勉強を徐々に始めましょう。くれぐれも科目間の重要性と勉強時間の配分を間違えないように注意してください。
教職教養の勉強法について、詳しくは次の記事で解説しています。
【教員採用試験】教職教養・一般教養の内容は?勉強法や問題例を紹介 この記事で解決できる悩み 教職教養・一般教養ってどんな試験なの? 教職教養・一般教養の特徴や対策方法は? 教職教養・一般教養のない自治体(県)はあるの? 教職教… - 教職教養の勉強時間があまりとれません。短期間でも間に合いますか?
-
現在の学力や環境によっては間に合います。
本試験まで期間・時間が短い場合でも、スケジュールを立てて勉強していくことが大切です。
簡単なことではありませんが、きちんと戦略的な意識を持って勉強していけば結果を出せるでしょう。
教員採用試験の勉強スケジュールについて、詳しくは次の記事で解説しています。
【間に合わない?】教員採用試験の勉強スケジュールと計画の立て方を解説! こんなお悩みを解決できます ■ 教員採用試験の勉強スケジュールが知りたい! ■ 教員採用試験の勉強は何から始めればいいの? ■ 教員採用試験に短期間(3…
まとめ:教職教養の勉強は効率的にする
茨城県教員採用試験の教職教養は、試験時間30分で20問に解答するため、知識量にくわえて速答力も必要です。
また、専門教科・科目に比べて配点は低く、試験科目は少ないですが出題範囲は膨大。そのため、率先して勉強するのではなく、効率性を重要視して勉強することが大切です。
まずは出題傾向の把握、そこから始めていきましょう!
今回は以上です。
-
茨城県教員採用試験の面接対策!質問内容や攻略のコツを徹底解説
茨城県教員採用試験の二次試験で行われる個人面接。 「自己PRや志望動機を聞かれる試験でしょ?」となんとなく内容をイメージできるけど、実際に”何を質問されるのか”気になるのではないでしょうか。 結論からお話すると、茨城県教員採用試験の個人面接で… -
2025年度茨城県教員採用試験の日程は?合格発表までの流れを解説
本記事では、茨城県教員採用試験の日程・スケジュール(流れ)を詳しくまとめています。 茨城県教育委員会は2024年2月19日、2024年春〜夏に実施する「2025(令和7)年度茨城県教員採用試験の日程」を発表しました。 今年度の1次試験は約2ヶ月前倒しし、5… -
【教科別】茨城県教員採用試験の結果(倍率・受験者数・合格者数)
本記事は、茨城県教員採用試験の結果(倍率・受験者数・合格者数)を詳しくまとめています。 教員採用試験全体の結果(倍率)はこちら。 この記事でわかること 茨城県教員採用試験の結果(2024〜2019年度) 茨城県教員採用試験の結果(教科別) 【茨城県…