この記事でわかること
- 教職教養・一般教養の試験科目
- 教職教養・一般教養の勉強方法
北海道教員採用試験の中で特に厄介なのが、今回解説する教職教養・一般教養。
なんとなく情報を集めて勉強を始めたものの、「結局、何から手をつければいいの?」と悩む方がほとんどでしょう。
そこで今回は、北海道教員採用試験の教職教養・一般教養について徹底解説します。
試験科目や出題分野は自治体によって違います。まずは、志望先の傾向を把握してから勉強をスタートしましょう。
*本記事では、教養検査のことを教職教養・一般教養として解説していきます。
*合格に向けて準備を始めたい方は「対策ガイド2024|北海道教員採用試験の内容と傾向【一次・二次】」をご覧ください。傾向や対策方法をまとめたガイドブックです。
【北海道】教職教養・一般教養の概要
教職教養・一般教養は、一次試験で行われる筆記試験です。
校種・教科に関わらず、全員が同じ問題に解答します。
概要は次のとおり。
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 20問 |
解答数 | 40個 |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 40点満点 |
得点目標は6割
得点目標としては、まず「6割」というのが第一目標です。合格者の多くがこの程度を取ってきます。
目標は7割。実際は6割程度でOKです。
教職教養・一般教養の1問に深入りするより、配点が高く、最終合否に影響する専門検査(教科専門)を極めることが大切。
くれぐれも科目間の重要性と勉強時間の配分を間違えないように注意しましょう。
【北海道】教職教養・一般教養の試験科目
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理、教育史 | |
---|---|---|
一般教養 | 人文科学 | 国語、英語、音楽、美術、保健体育 |
社会科学 | 世界史、日本史、地理、政治、経済 | |
自然科学 | 数学、物理、化学、生物、地学 | |
その他 | 一般常識・時事 |
教職教養
教職教養は、学習指導要領や生徒指導、教育に関する法令などの教職に必要な専門知識です。
北海道では、次の4科目から出題があります。
- 教育原理
- 教育法規
- 教育心理
- 教育史
その他、教育時事からも出題があるので、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
一般教養
一般教養は、高校までに習った科目に関する知識です。
北海道では、次の3分野から10科目程度の出題があります。
- 人文科学
-
国語、英語、音楽、美術、保健体育
- 社会科学
-
世界史、日本史、地理、政治、経済
- 自然科学
-
数学、物理、化学、生物、地学
一度は勉強したことのある科目ばかりですが、幅広く出題されるので大変です。
全科目に満遍なく手をつけるのではなく、必要な科目・分野に絞って勉強することがポイント。
以上のように、教職・一般教養は試験科目数が多いので対策に苦労している人は多いです。やみくもに手をつけるのではなく、出題傾向をきちんと理解して対策しましょう。
【北海道】教職教養・一般教養の勉強方法
結論、全部を勉強しようとしないことです。
全科目・全範囲を勉強するのは非現実的です。それに、目標は40点中24点なので、できない科目や分野があっても問題ありません。
とはいえ、”どの科目が重要なのか”、”よく出る分野はどこなのか”がわからないことには勉強できませんよね。
実際のデータを参考にして、どの問題に絞って勉強していくかを一緒に考えてみましょう。
1.主要科目の攻略
北海道の試験科目は多いですが、全科目から均等に出題されません。
なので、「どの科目を勉強すれば点数を伸ばせるか」を把握することが一つ目のポイントです。
次の表を参考に、どの科目がメインになりそうか考えてみましょう。
採用年度 | R6 | R5 | R4 |
---|---|---|---|
教育原理 | 16 | 16 | 14 |
教育法規 | 2 | 2 | 2 |
教育心理 | 2 | 2 | 2 |
教育史 | 0 | 0 | 2 |
国語 | 2 | 2 | 2 |
英語 | 2 | 2 | 2 |
音楽 | 2 | 0 | 2 |
美術 | 0 | 2 | 0 |
保健体育 | 2 | 0 | 2 |
世界史 | 0 | 2 | 0 |
日本史 | 2 | 0 | 0 |
地理 | 0 | 0 | 2 |
政治 | 0 | 2 | 0 |
経済 | 2 | 0 | 0 |
数学 | 2 | 2 | 2 |
物理 | 2 | 0 | 2 |
化学 | 0 | 2 | 0 |
生物 | 0 | 2 | 0 |
地学 | 2 | 0 | 0 |
情報 | 0 | 0 | 2 |
その他 | 2 | 4 | 4 |
合計 | 40 | 40 | 40 |
*上記の出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
まず手をつけるべき主要科目は教育原理一択です。
出題数が多く、原理を理解するのに時間がかかる、または物理的に量が多いからです。
教育原理にある程度メドが立たないと、合格は光の彼方なので、勉強当初は、教育原理だけに時間を使ってください。
特に試験まで1年以上あるなら、最初の2〜3ヶ月はそのスケジュールでOK。最初から教育心理や教育史などの勉強に精を出すと、「主要科目である教育原理」に十分な時間がかけられないので注意。
主要科目の勉強にある程度メドをつけ、その後に他科目の勉強を本格化させるのが必勝パターンといえるでしょう。
2.頻出分野から勉強する
どの科目も全範囲から出ません。過去問をきちんと分析すれば簡単に把握できる事実です。
しかし、過去問を集めて分析するのは手間がかかるため、多くの人は適当に勉強してしまっているんですよね。
たとえば、次の表(教育心理の出題範囲)を見ると、直近4年間は「人格と適応」からしか出ていません。過去10年見ても「教育心理学の歴史」や「教育評価」はまったく出題がありませんよね。
*上記の出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
このような傾向があるにもかかわらず、結局、試験に出る出ない関係なく、参考書を最初から最後までコツコツ勉強してしまっているんですよね…。
わざわざ出ないところまで勉強するのは時間の無駄ではないでしょうか?
勉強が必要な科目は他にもあるので、全範囲を勉強して中途半端になるよりも、まずは出題頻度が高い(よく出る)範囲に重点を置き知識をインプットしていきましょう。
科目ごとの出題頻度をまとめたデータを次の記事で紹介しています。ぜひ、活用してください。
【北海道】教職教養・一般教養でよくある質問FAQ
最後に、教職教養・一般教養でよく相談される質問や悩みに回答します。
- オススメの参考書や問題集はありますか?
- 過去問はどこで入手できますか?
- 簡単に出題傾向を知る方法は?
【北海道】教職教養・一般教養は差がつきやすい
教職・一般教養の範囲は膨大ですし、まったく学習したことのない科目がいくつもあるため、できる人とできない人の差がハッキリでます。
たとえば、一般教養の数学や理科は、高校・大学入試を頑張ってきた人なら短時間(もしくはノー勉)で点数を取ってきます。
しかし、計算力や知識がない人からすれば、一から勉強し直さなくてはいけません。仮に100時間必要なら、この時点で100時間分の差がついてしまいますよね。
だからこそ、やみくもに勉強するのではなく、効率よく勉強することが大切です。
どんな勉強でもそうですが、どれだけ時間をかけて努力したとしても、それが間違った方法であれば意味がありません。
まずは出題傾向の理解、そこから始めていきましょう!
過去10年間の出題傾向を、次の記事でまとめています。ぜひ、参考にしてください。
今回は以上です。