どんなに頑張って筆記試験で高得点を取っても、面接試験で一定の評価をとらないことには最終合格できません。
これから面接対策をしようと思うものの、「結局、何から始めればいいのかわからない」と悩んでいる人も多いことでしょう。実際に僕も面接対策には頭を抱えましたからね……。
結論からいうと、面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を用意する」ことです。
本記事では、広島県教員採用試験の面接試験で聞かれた質問(過去問)を紹介します。
面接試験の傾向や対策ポイントまで網羅的に解説しているので、ぜひ参考にしてください。

教採ギルドでは、他にも全自治体の面接質問を次の記事でまとめています。


広島県教員採用試験 面接での質問一覧
広島県教員採用試験の面接では、「教員を目指した理由は何ですか?」みたいなベタな質問から、『いじめの解決策は何かありますか』といった、教員採用試験ならではの質問まで幅広く聞かれています。
ここでは、過去の面接で実際に聞かれた質問内容を抜粋したので参考にしてください。



その辺に落ちているような出典元が不明なものではなく、僕自身のツイッターやサイトで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!
- 学校で行っている新型コロナウイルスの対策についてどう思いますか。
- 学校で新型コロナウイルスのクラスターを発生させないために、こうした方が良いと思うことはありますか。
- 「チーム学校」にどのように取り組んでいきますか。
- 10年後の自分について教えてください。
- あなたの教員に向いていると思うところはどこですか。
- アルバイトの内容と学んだことを教えてください。
- アルバイト経験で今後活かせることはありますか。
- いじめを発見したら担任としてどうしますか。
- コロナ対策で教師が疲弊しているニュースを聞いてどう思いますか。
- 一番初めの授業で、何を伝えたいですか。
- 今まで頑張ったことは、教職にどう活かせますか。
- あなたのセールスポイントを教えてください。
- あなた自身が学生時代の部活動で得たものは何ですか。
- あなた自身が部活動で壁にぶつかったことはありますか。
- アンケートに書いてあること以外で、気になる施策はありますか。
- いじめについてどう思いますか。
- いじめの解決策は何かありますか。
- 今までの経験で、挫折を乗り越えた経験を教えてください。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。
今までの経験を思い返して、自信を持って答えられるように準備を始めましょう。



ここには掲載しきれなかった問題や返答に困る質問への回答例は次の記事でも公開しています。


広島県教員採用試験 面接の傾向
実施 | 二次試験 |
---|---|
回数 | 1人1回 |
試験時間 | 25分~30分 |
面接官 | 3人 |
形式 | 個人面接 (コンピテンシー評価型) |
配点 | A~F |
面接試験(個人面接)では1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
評価基準は6段階
個人面接では、面接官それぞれが下記の観点に沿ってA~Fの6段階で評価します。
項目 | 着眼点 |
---|---|
指導力 | ・児童・生徒の考えを引き出そうとしているか ・児童・生徒に見通しを持って学習させようとしているか ・児童・生徒の自らの考えを深めさせようとしているか ・発達段階に応じた指導となっているか ・児童・生徒を引き付ける表情や動作ができているか |
表現力 | ・相手に伝わるように動作・言葉等を工夫しているか ・児童・生徒を引き付ける表現ができているか ・主旨が簡潔・的確で話すことに統一性があるか ・話に気迫・説得力はあるか ・音声は明瞭で流ちょうか ・用語は適切か |
専門性 | ・教科指導に関する基礎的能力はあるか ・適切な学級経営が期待できるか ・生徒指導に意欲的に取り組むことが期待できるか |
教育的愛情 使命感 | ・児童・生徒に対する深い愛情を持っているか ・教育に対する熱情を持っているか ・教育者としての使命・責任を自覚しているか |
倫理観・人間性 | ・誠実で責任感は強いか ・忍耐力があり、しっかりしているか ・意志は強いか ・信頼される人物か |
柔軟性 | ・児童・生徒を正しく理解し、柔軟に対応できるか ・最近の教育課題を的確にとらえているか ・日頃から研究・修養に努めているか |
コミュニケーション能力 | ・質問内容を正しく理解できるか ・適切な判断を下せるか ・反応が早いか |
積極性 意欲 | ・活気があるか ・正しいと思うことは実行に移す行動的な性格か ・人が好まないような仕事でも進んで解決しようとする気迫があるか ・困難な状況を克服できる性格か |
協調性 協働性 | ・温和で円満な感じを与えるか ・ものの見方、考え方に独断的なところがないか ・他人の意見を取り入れ、指導・統率できるか |
態度 | ・動作・態度は適切か ・全体の態度が落ち着いているか ・明るく表情豊かであるか ・服装・髪型は適切か ・礼儀や姿勢はよいか ・真面目に応答しているか |



なお、E評価がつくと不合格が決定するので気をつけましょう。
形式はコンピテンシー評価型
面接は提出するアンケート(面接カード)をベースに進行します。
- あなたの「県・市の希望」(広島県・広島市・どちらでもよい)と広島県・広島市の教育施策を踏まえて、どのような教員を目指したいか具体的に答えてください。
- あなたの考える「教員のやりがい」とは、どのようなことですか。また、それはなぜですか。
しかし、アンケートに書いた内容以外からも聞かれるほか、1つ1つの回答に対して細かい深堀りをするコンピテンシー評価型で行われる点にも注意が必要です。
知識として知っている方も多いと思いますが、この面接形式は、結果や成果にとどまらず、その達成までのプロセスに着目し受験者の行動特性を評価することを目的としています。
たとえば「アルバイトは家庭教師をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。
- なぜ家庭教師をしようと思ったの?
- どんな子どもを教えていたの?
- 苦労(工夫)したことはあった?
このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと準備しておく必要があるのです。
しかし、コンピテンシー評価型面接はタネさえわかっていれば恐れることはありません。時間をかけて対策すべき質問パターンはたった3つしかないので、早めにポイントを押さえて準備を始めましょう。



詳しいパターン(問われ方)は次の記事を参考にしてください。


広島県教員採用試験 面接対策のポイント
面接試験の対策を始めるときの手順を解説します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析を進める
- 模擬面接で実践練習
求める教師像を把握する
広島県教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(広島県)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。
ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
広島県が求める教師像は以下のとおりです。
- 問題に直面した時点で集められる情報や知識を入手し、自ら深く考え、それを統合して新しい答えを創り出す力
- アイデア・情報・知識の交換や共有、アイデアの深化や答えの再吟味のために他者と協働・協調できる力
- 協調的・創造的な問題解決のために、どのような分野においても学び続ける力



「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
その他、以下の資料にも目を通しておくといいでしょう。
自己分析をする
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。
多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。
なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。そうすれば、自分の芯と広島県が求める人物像とがマッチングしてくるので、話に厚みが出てきますよ。
過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。
模擬面接で実践練習
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
このような観点は一人では判断(評価)できないですよね。なので、最低でも3回は客観的な評価をもらえるような環境で練習してください。
練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にみてもらうといいでしょう。



面接対策を始める時期やコツは以下の記事で詳しく解説しています。
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広島県教員採用試験 面接も過去問分析が大事
個人面接は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。
そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。
しかし、面接対策も筆記試験の勉強とやることはほとんど同じです。
過去問分析を行い”どのような傾向(聞かれる質問の種類)があるのか“を知り、そしてベストな回答を用意すること。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えますよ。
まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。



過去の質問や回答例は下記記事で詳しくまとめています。


今回は以上です。
その他、広島県教員採用試験の情報は次の記事を参考にしてください。

