愛媛県教員採用試験の小論文はどんな出題テーマが出ているの?文字数や試験時間なども知りたいです!
このような悩みを解決します。
- 小論文試験の概要
- 小論文試験の過去問テーマ
- 小論文試験対策のコツ
小論文対策を始めるときに一番知りたい情報が「過去問」ですよね。
本記事では、愛媛県教員採用試験の小論文について過去問5年分をまとめました。試験概要(文字数や評価基準)や対策方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
本記事のコンテンツ
愛媛県教員採用試験 小論文の概要
愛媛県教員採用試験の小論文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。
筆記試験(一般教養や専門教科)では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。
小論文試験の概要は、以下のとおりです。
実施 | 二次試験 |
試験時間 | 60分 |
文字数 | 1,000字~1,200字 |
評価基準 | |
配点 | 20点(160点満点) |
令和5年度のデータ
愛媛県教員採用試験 小論文の過去問テーマ
ここでは、愛媛県教員採用試験の小論文の過去問をまとめています。
令和5年度(2022年実施)
自分が生まれ育ったふるさとは、その後の人生を送るうえで心のよりどころとなるなど、大きな役割を果たすものです。「愛媛県教育振興に関する大綱(平成30年3月)」にも、目指す社会として「誰もが、先人から継承されてきた豊かな文化と触れ合い、次世代へ引き継ぎ、そして、新しい愛媛文化を創造しています」と謳っています。あなたは、子供たちにふるさとを大切にする心を育むために小学校教員としてどのように取り組むか、具体的に述べなさい。
「教育は人なり」といわれるように、学校教育の成否は、教員の資質能力に負うところが大きいと言えます。心身ともに大きな変化が見られる、いわゆる思春期と呼ばれる時期の中学生が抱える様々な課題に対応するためには、教科指導だけでなく生徒指導、進路指導など、バランスの取れた指導力を兼ね備えた教員が求められます。あなたは、中学校教員の仕事にどのような魅力を感じ、どのような覚悟で取り組みたいと考えているか、具体的に述べなさい。
文部科学省は、「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」において、「選挙権年齢及び成年年齢が十八歳に引き下げられ、生徒にとって政治や社会が一層身近なものとなる中、高等学校においては、生徒一人一人に社会で求められる資質・能力を育み、生涯にわたって探究を深める未来の創り手として送り出していくことが、これまで以上に重要となっている。」と示しています。これまでも、高等学校においては、主権者教育、租税教育、消費者教育などのほか、地域交流やインターンシップなど、多様な教育を推進してきました。あなたは高等学校の教員として、生徒に「知識・技能」のみでなく、「社会で求められる資質・能力」を身に付けさせるため、どのような取組に力を入れて実践したいですか。ねらいや教育的効果を含め、具体的に述べなさい。
「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」(令和3年1月 中央教育審議会)では、特別支援学校の教師に求められる専門性として、多様な実態の子供を指導するための実態把握、およびこれを指導等に反映できる知識・技能の習得、学校内外の専門家等との連携や知見を活用して指導に当たる能力を掲げています。これを踏まえた上で、あなたが特に重視する特別支援学校の教師としての専門性はどのようなものですか。また、その専門性をどのように身に付け、活かしたいですか。具体的に述べなさい。
学校教育法第37条では、教諭の職務を「児童の教育をつかさどる」と規定し、あなたが目指す養護教諭の職務を「児童の養護をつかさどる」と規定しています。(準用規定により他の校種にも準用)あなたが「養護をつかさどる」養護教員として最も大切だと考える資質と、そのように考える理由を述べなさい。さらに、その資質を磨くために、今後、どのような努力が必要と考えるのか、あなたが目指す養護教員像をもとにして、具体的に述べなさい。
第四次食育推進基本計画(令和3年3月)では、食育の推進に当たって「学校給食における地場産物を活用した取組等を増やす」という目標を掲げています。あなたは、学校給食に地場産物を使用し、食に関する指導の「生きた教材」として活用することの意義をどのように考えますか。また、それを踏まえ、栄養教員として、どのような取組を実践したいと考えますか。具体的に述べなさい。
令和4年度(2021年実施)
いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくこととして「不易流行」という言葉があります。小学校六年間の児童の成長を支える教師として、あなたが学校現場で取り組みたいことを、「不易流行」の言葉の意味を踏まえて、具体的に述べなさい。
児童生徒一人一台端末整備に象徴される文部科学省の「GIGAスクール構想」は、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない、公正で個別最適化された学びの実現を目指しています。「誰一人取り残すことのない教育」は、いつの時代であっても求められるものだといえます。あなたは、受験している試験区分において、「誰一人取り残すことのない教育」について、どのように考え、どのように実践したいか、具体的に述べなさい。
文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会が令和三年一月に出した答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」には、「『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けた授業改善に資するよう、GIGAスクール構想により児童生徒一人一台端末環境と高速大容量の通信ネットワーク環境が実現されることを最大限生かし、(中略)これまでの実践とICTとを最適に組み合わせることで、学校教育における様々な課題を解決し、教育の質の向上につなげていくことが必要である」とあります。このことを踏まえ、あなたは、GIGAスクール構想により構築される教育環境を活用し、学校教育が抱える具体的な課題を解決するため、どのような授業を行いたいですか。受験している教科・科目を踏まえて具体的に述べなさい。
「教育の情報化に関する手引き(追補版)」(令和二年六月文部科学省)には、「特別支援教育における教育の情報化の意義」が明記され、「学びにくさ」を補い、本人の力を高めるためにICTを活用することの重要性について述べられています。そこで、あなたが考える特別な配慮が必要な児童生徒に対してのICT機器の活用方法や指導上の留意点について、障がい種や学部を絞って具体的に述べなさい。
令和3年度(2020年実施)
令和2年度から全面実施されている小学校学習指導要領においては、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を重視する「生きる力」を育むことがますます重要とされています。あなたは、知・徳・体のバランスがとれた児童を育成するために、小学校教員としてどのようなことに取り組みますか。具体的に述べなさい。
子どもたちにとって学習の場であり生活の場である学校において、教員は学習面と生活面の両面を意識しながら、指導の充実を図ることが重要とされています。あなたは、中学校教員として何に力点を置き、指導の充実にどのように取り組みますか。具体的に述べなさい。
愛媛県教育委員会は、教員としての資質の向上に関する指標として「教員のキャリアステージにおける指標」を平成29年度に策定しました。同指標の中では、「採用段階」に「実践的指導力」の観点から身に付けたい力として、「自分のよさと課題を正しく理解しようとする」省察力が示されています。あなたの教科指導における自分のよさと課題とはそれぞれ何ですか。また、教科指導において、自分のよさを活かして、どのような取組を行いたいですか。受験している教科・科目を踏まえて具体的に述べなさい。
新学習指導要領の改訂の基本方針には、教育内容の主な改善点の一つとして、「自立と社会参加に向けた教育の充実」が掲げられており、生涯を通して主体的に学んだり、スポーツや文化に親しんだりして、自らの人生をよりよくしていく態度を育成することが求められています。そこで、特別な支援を必要とする児童生徒が、生涯を通して主体的にスポーツや文化に親しめるようになるため、特別支援学校の教育活動の中でどのような取組が考えられるか、具体的に述べなさい。
これからの社会を生きる児童生徒の心身の健やかな成長を図ることは、極めて重要です。児童生徒の心身の調和のとれた発達を図るためには、運動を通して体力を養うとともに、食育の推進を通して望ましい食習慣を身に付けるなど、健康的な生活習慣を形成することや児童生徒自身が心身の成長発達について正しく理解することが必要だと考えます。あなたは、養護教諭、栄養教諭としての専門性を生かし、児童生徒の健やかな心身の育成にどのように取り組みますか。自分の目指している職を踏まえて、具体的に述べなさい。
令和2年度(2019年実施)
自然災害や事件・事故の発生等、子供たちを取り巻く環境が日々変化する中で、子供たちの安全・安心を確保することは、学校が最優先して取り組むべきことです。あなたは、小学校教員として、児童に、自他の命をかけがえのないものとして尊重する姿勢や、自らの命を自ら守ろうとする主体的な態度を身に付けさせるために、どのように取り組みたいと考えますか。具体的に述べなさい。
今の子供たちが成人して社会で活躍する頃には、社会構造や雇用環境が大きく変化するなど、予測が困難な時代を迎えるだろうと予想されています。あなたは、中学校教員として、生徒に、生涯にわたって学び続け、他者と協働しながら自らの人生を切り拓いていくための基盤となる力を育むために、どのように取り組みたいと考えますか。具体的に述べなさい。
高等学校学習指導要領解説総則編(平成三十年七月)には、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進める際の留意事項を記載しています。その中で、「深い学びの鍵として『見方・考え方』を働かせることが重要になる」とし、各教科等の「見方・考え方」とは「その教科等ならではの物事を捉える視点や考え方」であり、「教科等の学習と社会をつなぐものであることから、生徒が学習や人生において『見方・考え方』を自在に働かせることができるようにすることにこそ、教師の専門性が発揮されることが求められる」と説明しています。あなたは、なぜ今、「深い学び」が必要だと考えますか。また、生徒が「見方・考え方」を自在に働かせることができるようにするため、あなたは担当する授業においてどのような取組をしたいですか。あなたが受験している教科・科目を踏まえて、できるだけ具体的に述べなさい。
障がいのある子どもへの切れ目ない支援の充実を図るため、学習指導要領には個別の教育支援計画と個別の指導計画の作成及び活用について示されています。この個別の教育支援計画と個別の指導計画について、それぞれの特徴及び相互の関連性を踏まえ、その有用性について、あなたの考えを具体的に述べなさい。
近年、メンタルヘルスの問題やアレルギー疾患の増加など、児童生徒の健康問題が多様化・複雑化している中、学校にはこれらの問題に適切に対応することが求められています。あなたは、養護教員として、これらの問題に対してどのように取り組みたいと考えますか。具体的に述べなさい。
近年、アレルギー疾患の増加や肥満・痩身傾向など、児童生徒の健康問題が多様化・複雑化している中、学校にはこれらの問題に適切に対応することが求められています。あなたは、栄養教員として、これらの問題に対してどのように取り組みたいと考えますか。具体的に述べなさい。
平成31年度(2018年実施)
今年度から、小学校において「特別の教科 道徳」が全面実施されています。教科化にともない、特別の教科道徳では、教科書を使用し、評価は記述により表現することになりました。また、「考え議論する道徳」の充実や道徳的実践力の育成が求められています。あなたは小学校教員として、特別の教科道徳の授業において、特にどのようなことを重視し、どのような工夫を行いますか。具体的に述べなさい。
平成二十九年三月、中学校学習指導要領が告示され、今年度から三年間の移行期間を経て、平成三十三年度から全面実施の予定になっています。新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」が求められています。あなたは、中学校教員として、「主体的・対話的で深い学び」をどう捉え、その実現に向けた授業改善にどのように取り組みますか。具体的に述べなさい。
平成三十年六月、文部科学省が「Society5.0に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わる~」を取りまとめました。そこでは、将来、人工知能(AI) やロボットが人間の仕事を代替する社会が訪れると予測すると同時に、その中で、人間らしく豊かに生きていくためには、次のような力が必要であると述べています。①文章や情報を正確に読み解き、対話する力、②科学的に思考・吟味し活用する力、③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力、このうち一つを取り上げ、なぜ身に付けさせる必要があるかに触れた上で、あなたは、高等学校教員として、授業の中で、その力を身に付けさせるためにどのように取り組むか、受験している教科・科目を踏まえて具体的に述べなさい。
平成二十八年四月より「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行され、不当な差別的取扱いが禁止されるとともに、公立学校等においては「合理的配慮」の提供が義務付けられました。新しい概念である「合理的配慮」について、その留意点に触れながら、あなたの考えを具体的に述べなさい。
文部科学省では、平成二十八年七月に「これからの養護教諭・栄養教諭の在り方に関する検討会議」を設置し、教諭とは異なる専門性を生かした児童生徒の支援についての検討がなされ、平成二十九年三月には、「現代的健康課題を抱える子供たちへの支援~養護教諭の役割を中心として~」、「栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育~チーム学校で取り組む食育推進のPDCA ~」をそれぞれ取りまとめています。あなたは、教諭とは異なる専門性を生かした児童生徒の支援にどのように取り組みますか。自分の目指している職を踏まえて、具体的に述べなさい。
愛媛県教員採用試験 小論文対策のコツ
ここでは、愛媛県教員採用試験の小論文対策を始めるときのコツを紹介します。
今の実力を確認する
自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答になっていなかったりすることはよくあります。
なので、とりあえず予備校の模試などを受けてみて、今の論文力を把握してから、対策する時期の判断をしてみましょう。
そこできちんと書けているようであれば、月に1枚~2枚の論文を書くだけでも対策になります。逆にまったく書けないなら基礎からやる必要がありますよね。
なお、模擬試験については【比較】教員採用試験のオススメ模試は?日程や金額、受けるべき理由でまとめています。
本番3ヵ月前には対策を始める
小論文対策はやることが多いです。
- 課題把握力(読解力)
- 文章構成力
- 表現力
- 語彙力
- 教職関連の知識
これらの力は短期間で身につくものではありません。語彙力や教職の知識くらいなら1ヶ月でも何とかなりますが、他の力を短期間で身につけるのは厳しいです。
こういった順番で勉強することになるので、やはり最低でも3ヶ月は必要だと思って学習スケジュールを組んでみてください。
詳しい対策方法は【模範解答例あり】教員採用試験の小論文とは?書けない理由や対策方法でも解説しています。
客観的な評価をもらう
正解不正解がわからないまま小論文対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。論文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。
効率よく小論文対策をするなら「添削でフィードバックをもらう」ことが大事です。
予備校を使うのもありだし、大学生なら教職課や教職センター、講師なら校長先生を頼ってみてください。
周りに頼れる人がない方は【教員採用試験の小論文】オススメの添削方法は?添削が必要な理由も解説でオススメの添削サービスを紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
愛媛県教員採用試験 小論文で落ちないように準備しよう
今回は、愛媛県教員採用試験の小論文について、過去の出題テーマをまとめていました。
過去問を眺めるだけでは、小論文を攻略することはできません。過去問を使って答案を作成し、添削を受けることで徐々に上達します。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いです。論文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことなので気をつけてください。
小論文が原因で不合格にならにように、早めに準備を始めていきましょう。
あわせて読みたい
【教員採用試験の小論文】オススメの添削方法は?添削が必要な理由も解説
教員採用試験の小論文が苦手です。過去問を使って書いているけど、そもそも書けているのかどうか…。どうすれば上達できますか? 小論文対策って何をすればいいのか悩み…