- 東京都教員採用試験の内容
- 東京都教員採用試験の傾向
今回は、東京都教員採用試験の試験内容(一次、二次試験)を解説します。
効率よく対策できるかどうかは、試験内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
本記事では試験内容だけでなく、それぞれの傾向についても解説しているので参考にしてください。
教員採用試験の内容は自治体によって違うので、きちんと把握してから対策を始めましょう!
東京都教員採用試験の内容(科目)
東京都教員採用試験は、まず一次選考で受験者を篩にかけ人数を絞り、一次選考の合格者を対象に二次選考を行い最終合格者を決定します。
具体的な試験内容(科目)は、以下のとおりです。
一次試験の内容
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。

令和6年度採用(2023年実施)から大学3年生等でも、前倒しして教職教養、専門教養を受験できるようになります。
二次試験の内容
二次試験は人物試験がメインです。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。



※集団面接は廃止になりました。
東京都教員採用試験の傾向
一次試験 | 教職教養 |
---|---|
専門教養 | |
小論文 | |
二次試験 | 個人面接 |
実技試験 |
ここでは、東京都教員採用試験の傾向を試験別にまとめています。
教職教養
試験時間 | 60分 |
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問題数 | 25問(必答) ※一部の問題(2問だけ)を除き、全校種・教科が同じ問題に解答 |
出題形式 | 択一式(マークシート) |
配点 | 100点満点(1問4点) |
教職教養とは、教師として働く上で必要となる、学習指導要領や法令などの教師力を測る筆記試験のことです。
制限時間60分で、25問に解答します。
出題形式は、5つの選択肢から正しい(誤りの)肢を選ぶ「五肢択一式」。
一般教養科目(人文・社会・自然科学)からの出題がなく、教職科目のみといった特徴があります。出題科目は以下のとおり。
- 教育原理
- 教育法規
- 教育心理
- 教育史
教職教養は範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)や東京都の教育施策や制度に関する知識を問う問題もあります。
そのため、文部科学省や教育委員会のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
出題傾向や勉強方法はこちらの記事で詳しくまとめています。


専門教養
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
配点 | 100点満点 |
専門教養とは、志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。



だいたい、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何から対策すればいいか判断できません。
現在の得点から以下のように勉強プランを考えてみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
専門教科を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように、手厚く勉強することが大事です。
小論文
試験時間 | 70分 |
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文字数 | 910字~1050字 |
問題数 | 1題 (小学校以外は2題から1題を選んで解答します) |
評価基準 | ・課題把握力 ・教師としての実践的指導力 ・論理的表現力 ・文章構成力 ・国語力 |
配点 | 100点満点 |
小論文とは、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、教師としての適性などを総合的に測ることを目的としています。
勉強すればした分だけ成果が見える筆記試験とは違い、解答は添削者の力量次第で変わってくるため、なんとも厄介な試験といえるでしょう。
小論文は、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。
毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。
過去のテーマや対策方法はこちらの記事でまとめています。


個人面接
試験時間 | 25分~30分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
面接カード (面接票) | あり ※一次試験の通知に同封 |
評価基準 | ・教師への理解 ・教科等の指導力 ・対応力 ・将来性 ・心身の健康と人間的な魅力 |
個人面接とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが東京都の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験のことです。
個人面接は1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。また、集団面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
過去の質問や対策方法はこちらの記事で詳しく解説しています。


実技試験
実技試験とは、教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
対象校種・教科と内容は以下のとおり。


何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
東京都教員採用試験の内容(科目)まとめ
今回は、東京都教員採用試験の内容(科目)を解説しました。効率よく対策を始めるには試験内容の理解が重要なので、必ず把握してください。
再度、試験内容をまとめます。
対策することは多いので、やみくもに進めるのではなく、傾向を把握してから始めましょう。
今回は以上です。
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