
栃木県教員採用試験の小論文(作文試験)はどんな出題テーマが出ているの?文字数や試験時間なども知りたいです!
このような悩みを解決します。
小論文(作文試験)対策を始めるときに一番知りたい情報が「過去問」ですよね。
本記事では、栃木県教員採用試験の小論文(作文試験)について過去問5年分をまとめました。試験概要(文字数や評価基準)や対策方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
栃木県教員採用試験 小論文(作文)の過去問テーマ
ここでは栃木県教員採用試験の小論文(作文試験)の過去問をまとめています。過去の出題テーマを参考に特徴や傾向をつかんでみましょう。
平成31年度(2018年実施)
児童生徒にとって「魅力ある教師」とはどのような教師であると考えるか。また、あなたがそのような教師になるために、どのような研鑽を積んでいきたいか、具体的に書きなさい。
令和2年度(2019年実施)
社会の進歩や変化が急激に進む中、今の子供たちには、予測困難な社会を生き抜いていく力が必要とされている。このような力を子供たちに身に付けさせるために必要な教員の資質能力とは何か、また、その資質能力を身に付けるためにどのような取組をしていくか、具体的に書きなさい。
令和3年度(2020年実施)
栃木県では、「教え育てる道徳教育」を推進し、道徳教育の充実を図っているが、あなたは、児童の道徳性を養うためにどのような取組をしていきたいか、理由も含めて書きなさい。
令和4年度(2021年実施)
※2題から1題を選択して解答
ICT機器が身近になり、学校教育においても様々な場面で活用されている。一方で、SNS等の不適切な使用により、児童生徒がトラブルに巻き込まれるケースも後を絶たない。そのような中、児童生徒の「情報活用能力」(情報モラルを含む。)の育成を図ることが重要であると言われている。そこで、あなたが教員として、児童生徒の「情報活用能力」(情報モラルを含む。)を育成するために具体的にどのような取組をしていきたいか、理由を含めて書きなさい。
本県の児童生徒の体力を見ると、運動時間の減少や、運動をする子としない子の二極化等が懸念されている。そこで、小学校において体力向上を推進するにあたり、あなたが大切だと考えることは何か、理由を含めて書きなさい。また、児童の体力向上に向けて、日々の教育活動の中でどのような取組をしていきたいか、具体的に書きなさい。
令和5年度(2022年実施)
※2題から1題を選択して解答
障害の有無にかかわらず、誰もが互いに人格と個性を尊重し支え合って共生する社会を目指し、インクルーシブ教育システムの更なる推進が求められている。そこで、インクルーシブ教育システムの構築に向けて特別支援教育を充実させるために、あなたが大切だと考えることは何か、理由を含めて書きなさい。また、日々の教育活動の中でどのような取組をしていきたいか、具体的に書きなさい。
令和3年1月の中央教育審議会の答申で「個別最適な学び」という考え方が示され、個に応じた指導の充実がこれまで以上に求められている。そこで、あなたが教員として、個に応じた指導の充実を図っていくために具体的にどのような取組をしていきたいか、理由を含めて書きなさい。
過去問を確認したら、早めに対策を始めましょう!詳しい対策方法などは【模範解答例あり】教員採用試験の小論文とは?書けない理由や対策方法を参考にしてください。
栃木県教員採用試験 小論文(作文)の傾向
小論文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。筆記試験(教職教養や専門教科)では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることができます。
文字数は800字を目安に書く
小論文対策をはじめるときに、意外と知らないのが文字数制限です。
結論からいうと、栃木県教員採用試験の文字数は600~1000字となっています。小論文を書くときには文字数が重要で、制限いっぱいを埋める必要はありませんが少なすぎると減点になります。
- 文字数をオーバーしてはいけない。
- 文字数は少なすぎても減点
- 半分も埋まっていなければ採点されない場合がある
目安として8割前後(800字~)書ければ文字数での減点はありません。長文をいきなり書くのは難しいので、何度も書く練習をしてくださいね。
時間配分に注意しよう
制限時間50分で書かなければいけません。
実際に時間が足りず、途中で提出してしまい落ちる人はそこそこいるんですよね…。
- 課題の把握、文章構成:5分
- 執筆:50分
- 推敲(見直し):5分
こんな感じで、時間配分に注意して書くようにしてください。
評価基準
課題把握 | テーマと論述内容の着眼点は、自分自身の体験や教育に関わる課題を適切に踏まえたものになっているか。また、自らの思いや考えを述べるとともに、見通しや豊かな発想が見られるか。 |
実践意欲 | 文章全体から、教育に対する情熱や使命感、豊かな人間性が感じ取れるか。 |
文章構成 | 「文章構成」「文脈(内容)の展開」「字句の使い方」等が適切で、読みやすい論述となっているか。 |
これらの観点にそってABCの三段階で評価します。



試験官それぞれの採点の結果、C評価が2人つくと不合格。
栃木県教員採用試験の小論文(作文)対策は独学でもできるか
「独学で小論文対策は難しい」というのが僕の意見です。
なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、書けているのかどうか判断できないからです。
何が良くて悪いのか判断ができない
- 文章の構成
- 分かりやすさ
- 誤字脱字や不適切な表現
- 字数
- テーマを正しく理解している
- テーマに沿って論じている
- 自分の考えを具体的に記述している
小論文は、これらの観点に沿って2人~3人の試験官が「減点法」を用いて採点します。
試験官が独自の感覚で採点すると評価に偏よりが出てしまいます。それを防ぐためには、採点基準をそろえる必要がありますよね。そこで採用されているのが「減点法」なのです。
実際に書いた答案から、
- 文字数が少ない(多い):マイナス10点…
- 論点からずれている:マイナス3点…
- 文章構成がでたらめ:マイナス5点…
- 漢字ミスがある:マイナス1点…
- 熟語の使い方が違う:マイナス2点…
といった感じで点数を引いていき総合点を決定するのです。
何も知らない素人がどれだけ小論文を書いたところで…判断できませんよね。
客観的な評価が大事
正解不正解がわからないまま対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。小論文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。
効率よく小論文対策をするなら「添削でフィードバックをもらう」ことが大事です。



予備校を使うのもありだし、大学生なら教職課や教職センター、講師なら校長先生を頼ってみてください。
周りに頼れる人がない方は【教員採用試験の小論文】オススメの添削方法は?添削が必要な理由も解説でオススメの添削サービスを紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
栃木県教員採用試験の小論文対策はいつから始めるべきか
結論をいえば、人によります。「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
とはいえ、とりあえず書いてみて評価を受けてから判断することをオススメします。
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるからです。
添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいでしょう。
論文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してください。

