- 栃木県教員採用試験の作文はどんな傾向?
- 栃木県教員採用試験の作文はどんなテーマ?
- 栃木県教員採用試験の作文の書き方は?
本記事は、栃木県教員採用試験の作文について解説しています。
最初に作文試験の傾向を明確にしつつ、過去問を紹介していきます。
実際、作文が書けずに不合格になる受験者は多く、対策を後回しにしないことが重要。本記事の後半では、過去問を使いながら書き方のコツやNGポイントも解説しているので必見です。
それでは、前置きはこの辺にしてさっそく内容を見ていきましょう!
なお、その他の試験内容は「栃木県教員採用試験の対策は何から?内容と傾向を徹底解説!」でまとめています。
タップできるもくじ
栃木県教員採用試験 作文の傾向
栃木県教員採用試験の作文は、一次試験で行われます。
「教育時事」や「生徒(学習)指導」などのテーマをもとに、これまでの体験や教育観を関わらせて論述させることで、教師としての使命感や向上心などを評価します。
栃木県が求める教師像や教育についても問われることも。
作文の試験時間
試験時間は50分です。
作文を書くときには、時間配分を意識する必要があります。
時間配分の目安は以下のとおり。
- 課題の把握、文章構成:10分
- 執筆:35分
- 推敲(見直し):5分
時間配分の感覚をつかむためには、実際に時間を図りながら練習することが必須です。
作文の文字数
600~1000字の間で執筆する必要があります。
文字数は大きな評価ポイントなので、必ず守ることが大切です。
試験時間は50分と短めなので、700~800字ぐらいを目安に書く練習をしましょう。
文字数も、何度か書くうちに型が出来ると思うので、自分なりの文字数を身につけてください。
作文の配点
以下の観点をもとに段階の採点をつけます。採点します。
課題把握 | テーマと論述内容の着眼点は、自分自身の体験や教育に関わる課題を適切に踏まえたものになっているか。また、自らの思いや考えを述べるとともに、見通しや豊かな発想が見られるか。 |
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実践意欲 | 文章全体から、教育に対する情熱や使命感、豊かな人間性が感じ取れるか。 |
文章構成 | 「文章構成」「文脈(内容)の展開」「字句の使い方」等が適切で、読みやすい論述となっているか。 |
試験官それぞれの採点の結果、C評価が2人つくと不合格。
- 栃木県の傾向は「生徒(学習)指導」や「教育時事」について問われやすい
- 試験時間50分、文字数は700~800字を目途に書く
- 足切り(基準点)に注意
栃木県教員採用試験 作文の過去問テーマ
ここでは、栃木県教員採用試験の作文で課されたテーマを三年分(令和2~4年度)まとめています。
令和2年度(2020年度)
社会の進歩や変化が急激に進む中,今の子供たちには,予測困難な社会を生き抜いていく力が必要とされている。このような力を子供たちに身に付けさせるために必要な教員の資質能力とは何か,また,その資質能力を身に付けるためにどのような取組をしていくか,具体的に書きなさい。
令和3年度(2021年度)
栃木県では、「教え育てる道徳教育」を推進し、道徳教育の充実を図っているが、あなたは、児童の道徳性を養うためにどのような取組をしていきたいか。理由も含めて書きなさい。
令和4年度(2022年度)
ICT機器が身近になり、学校教育においても様々な場面で活用されている。一方で、SNS等の不適切な使用により、児童生徒がトラブルに巻き込まれるケースも後を絶たない。そのような中、児童生徒の「情報活用能力」(情報モラルを含む。)の育成を図ることが重要であると言われている。
そこで、あなたが教員として、児童生徒の「情報活用能力」(情報モラルを含む。)を育成するために具体的にどのような取組をしていきたいか、理由を含めて書きなさい。
- 作文テーマは小学校、中学校とその他で異なる(令和3年度から)
- 過去問をたくさん説いて傾向を理解する
- 書いた答案は添削してもらい出来具合を把握する
栃木県教員採用試験の作文対策|書き方を解説!
作文は「三段型」を使って書くことをオススメします。
なぜなら、文章の構成がしっかりでき、論旨に一貫性を持たせることが簡単にできる型だからです。
三段型の構成は以下のとおり。
- 【序論】:テーマに対する自分の考えや解釈を主張
- 【本論】:主張を裏付ける根拠や具体例を提示
- 【結論】:全体を占める、今後の抱負や熱意を示す
この型を使い、全体的に4~5段落構成で書くといいでしょう。
情報収集が必要
過去問を見てわかったと思いますが、「生徒指導」や「教育時事」に関する知識が必要です。
書くためには、教育問題に対する知識、栃木県の教育方針や施策、自らの教育観といった多くの情報が必要。
ただ自分の考えを書くだけでは評価はもらえないため、事前に情報収集をしておくことが大切。
マイナス評価を受けない書き方
どれだけ上手に文章が書けても、以下に該当する答案はマイナス評価を受けてしまいます。
- 雑、汚い
- 原稿用紙の使い方
- 誤字・脱字
- 横文字だらけ
- 一文が長い
なかでも誤字・脱字や文体(常体・敬体)の混同は大きく減点されてしまいます。
- 「常体」・・・文末が「である」「だ」形
- 「敬体」・・・文末が「です」「ます」の形
✕「学習指導において、正しい言葉遣いを身につけさせたいです。言葉遣いは良好な人間関係を形成するためにも必要不可欠な要素だからだ」
◎「学習指導において、正しい言葉遣いを身につけることができるようにする。言葉遣いは良好な人間関係を形成するためにも必要不可欠な要素だからだ」
- 書き方は「三段型(序論・本論・結論)」を使って執筆
- 書くには前提知識(教職、教育時事、教育施策など)が必要
- 書いた答案は添削を受けて弱点を把握することが上達のポイント
栃木県教員採用試験 作文対策はいつから始める?
結論をいえば、人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
とはいえ、とりあえず書いてみて評価を受けてから判断することをオススメします。
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるからです。
添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいでしょう。
作文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してください。
- 栃木県の傾向は「生徒指導」や「教育時事」について論じる
- 過去問をたくさん説いて傾向を理解する
- 書き方は「三段型(序論・本論・結論)」を使って執筆
- 書くには前提知識(教職、教育時事、教育施策など)が必要
- マイナス評価を受けないように注意