- 群馬県教員採用試験の小論文はどんな傾向?
- 群馬県教員採用試験の小論文はどんなテーマ?
- 群馬県教員採用試験の小論文の書き方は?
本記事は、群馬県教員採用試験の小論文について解説しています。
最初に小論文試験の傾向を明確にしつつ、過去問も紹介していきます。
実際、論文が書けずに不合格になる受験者は多く、対策を後回しにしないことが重要。本記事の後半では、過去問を使いながら書き方のコツやNGポイントも解説しているので必見です。
それでは、前置きはこの辺にしてさっそく内容を見ていきましょう!
その他の試験内容は「群馬県教員採用試験の内容は?一次・二次の傾向と勉強方法を解説」で解説しています。
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群馬県教員採用試験 小論文の傾向
群馬県教員採用試験の小論文は一次試験で全校種を対象に実施されます。
群馬県の論文は教育問題などに関する教育観について書いたり、「文章」を読み取って論述したりする傾向があります。文章を書く力の他に教職教養の知識や読解力を鍛えておく必要があります。
「慣れ」が必要なので、しっかり書く練習をしてください。
試験時間
論文の試験時間は30分です。
論文を書くときには、時間配分を意識する必要があります。
時間配分の目安は以下のとおり。
- 課題の把握、文章構成:5分
- 執筆:20分
- 推敲(見直し):5分
時間配分の感覚をつかむためには、実際に時間を図りながら練習することが必須です。
文字数
論文の文字数は400~500字です。
書くときは9割前後を目安に書くといいでしょう。
文字数は採点に大きく関わってくるため、少なすぎると点数がつかずに即落ちの可能性もあるからです。
練習の段階から時間を計り、しっかり文字数を埋められるように準備してください。
配点
字数制限、表現の適切さ、論理性、構成力等をもとに50点満点で採点します。
足切り
なお、論文には基準点(3割)が設定されています。
この基準点を下回ると他の試験が満点でも不合格になる(=足切り)ので注意が必要です。
とくに「論旨」がズレてしまえば、大幅に評価をさげてしまいます。
このような観点は独学ではなかなか判断できないので、添削指導を受けて自分の弱点をあぶり出して対策しましょう。
- 群馬県の傾向は「教育論や文章題」について論じる
- 試験時間30分、文字数は400~500字
- 足切り(基準点)に注意
群馬県教員採用試験 小論文の過去問テーマ
ここでは群馬県教員採用試験の小論文で出題された過去問をまとめています。
問題は校種によってわかれているので、該当する問題を見て内容を確認しましょう。
令和2年度(2020年度)
小学校 | 次の文章を読んで、あなたが児童生徒に教育を行うに当たって大切にすることは何か、あなたの考えを400字以内で書きなさい。 わたしたちは弱い者として生まれる。わたしたちには力が必要だ。わたしたちはなにももたずに生まれる。わたしたちには助けが必要だ。わたしたちは分別をもたずに生まれる。わたしたちには判断力が必要だ。生まれたときにわたしたちがもってなかったもので、大人になって必要となるものは、すべて教育によってあたえられる。(ルソー著 今野一雄訳『エミール』による) |
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中学校 | |
高校 | |
特別支援学校 | |
養護教諭 |
令和3年度(2021年度)
小学校 | 文部科学省は、これまで原則禁止としていた小・中学生のスマートフォンや携帯電話の学校への持ち込みを、小学校は原則禁止のまま、中学校では一定の条件の下で持ち込みを認めることが妥当であるという考えを示しました。このことについて、あなたの考えを500字以上600字以内で書きなさい。 |
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養護教諭 | |
中学校 | インクルーシブ教育システムにおいては、障害のある子供とない子供が、できるだけ同じ場で共に学ぶことを目指している。このことについて、あなたの考えを500字以上600字以内で書きなさい。 |
高校 | |
特別支援学校 |
令和4年度(2022年度)
小学校 | 文部科学省の「GIGAスクール構想」を踏まえ、本県においては、1人1台端末を日常的に活用した教育活動を実施するための体制を整備した。そこで、小・中学校において、ノートパソコンやタブレット等の1人1台端末を日常的に活用することについて、あなたの考えを400字以上500字以内で書きなさい。 |
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中学校 | |
養護教諭 | |
高校 | 多様な個性を持った子ども一人一人に応じた学びを保障し、高度な情報社会へ子どもたちを送り出すための高等学校教育(特別支援教育)の役割について400字以上500字以内で書きなさい。 |
特別支援学校 |
なお、答案は書きっぱなしにしても意味がありません。
必ず誰かに添削をしてもらいダメな部分を把握することが重要です。
- 群馬県の論文は校種ごとにテーマが異なる
- 過去問をたくさん説いて傾向を理解する
- 書いた答案は添削してもらい出来具合を把握する
群馬県教員採用試験の小論文対策|書き方を解説!
論文は「三段型」を使って書くことをオススメします。
なぜなら、文章の構成がしっかりでき、論旨に一貫性を持たせることが簡単にできる型だからです。
三段型の構成は以下のとおり。
- 【序論】:テーマに対する自分の考えや解釈を主張
- 【本論】:主張を裏付ける根拠や具体例を提示
- 【結論】:全体を占める、今後の抱負や熱意を示す
この型を使い、全体的に4~5段落構成で書くといいでしょう。
情報収集が必要
過去問を見てわかったと思いますが、「教育論」に関する知識が必要です。
書くためには、教育問題に対する知識、群馬県の教育方針や施策、自らの教育観といった多くの情報が必要。
ただ自分の考えを書くだけでは評価はもらえないため、事前に情報収集をしておくことが大切。
マイナス評価を受けない書き方
どれだけ上手に文章が書けても、以下に該当する答案はマイナス評価を受けてしまいます。
- 雑、汚い
- 原稿用紙の使い方
- 誤字・脱字
- 横文字だらけ
- 一文が長い
なかでも誤字・脱字や文体(常体・敬体)の混同は大きく減点されてしまいます。
- 「常体」・・・文末が「である」「だ」形
- 「敬体」・・・文末が「です」「ます」の形
✕「学習指導において、正しい言葉遣いを身につけさせたいです。言葉遣いは良好な人間関係を形成するためにも必要不可欠な要素だからだ」
◎「学習指導において、正しい言葉遣いを身につけることができるようにする。言葉遣いは良好な人間関係を形成するためにも必要不可欠な要素だからだ」
- 書き方は「三段型(序論・本論・結論)」を使って執筆
- 書くには前提知識(教職、教育時事、教育施策など)が必要
- 書いた答案は添削を受けて弱点を把握することが上達のポイント
群馬県教員採用試験 小論文対策はいつから始める?
結論をいえば、人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
とはいえ、とりあえず書いてみて評価を受けてから判断することをオススメします。
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるからです。
添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいでしょう。
論文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してください。
- 群馬県の傾向は「教育論や文章題」について論じる
- 過去問をたくさん説いて傾向を理解する
- 書き方は「三段型(序論・本論・結論)」を使って執筆
- 書くには前提知識(教職、教育時事、教育施策など)が必要
- マイナス評価を受けないように注意