岐阜県教員採用試験の二次選考で行われる小論文。
「文章を書く試験でしょ?」と何となく内容を想像するけど、イマイチどんな試験なのか把握できていないのではないでしょうか。
本記事では、岐阜県教員採用試験の小論文に関する下記の内容をまとめています。
- 小論文の文字数(傾向)
- 小論文のテーマ(過去問)
- 小論文の対策方法
「岐阜県教員採用試験の小論文を詳しく知りたい」「岐阜県の小論文対策を始めたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
その他、岐阜県教員採用試験の内容は下記記事でまとめています。

岐阜県教員採用試験 小論文の傾向
岐阜県教員採用試験の小論文は、二次選考で行われます。
試験日 | 小中養栄:令和5年8月16日(水) 高校特支:令和5年8月17日(木) |
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試験時間 | 60分 |
文字数 | 小中養栄:640字〜800字 高校特支:720字〜800字 |
配点 | 小中養栄:240点 高校特支:300点 |
小論文では、筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。
文字数が多く、試験時間が短い
小論文の文字数は上限800字であり、他の教員採用試験よりも少し多いです(平均は600字)。また、対する試験時間は60分なので文字数に対する試験時間が短いのが岐阜県の特徴です。
普段から時間配分を意識して書く練習をしてください。

僕なら、テーマの把握と見直しに5分ずつ、その他の時間を執筆にあてます!
何文字書く?
結論、9割以上書きましょう。上限が800字なので720字以上です。
文字数は誰が見ても一発でわかる評価基準なので、極端に文字数が少ないと減点もしくは採点不可の判定を受けることになるんですよね。
下限も決まっているので、下回らないように気をつけてください。
知識や語彙が乏しいと多くの文字を書くのは難しいので、普段から語彙力も増やしておくといいでしょう。
配点は高め
小論文は以下の観点に沿って評価します。
- 教育観に立った主義・主張
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・教育に対する熱い考え方を、説得力ある書きぶりで表現することができているか
・児童生徒の心を動かすことができる内容か 等 - 文章構成等
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・読み手にわかりやすい文章構成がなされているか
・与えられた字数を、精一杯生かして論述しようとしているか 等 - 正確さ
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・読みやすく、正確な表現で記述できているか 等
配点は240点(高校特支は300点)で、全体の20~30%を占めています。
小論文を軽視して落ちてしまわないように注意しましょう。
岐阜県教員採用試験 小論文テーマ
ここでは岐阜県教員採用試験の小論文の過去問をまとめています。
- 令和5年度(2022年実施)
- 令和4年度(2021年実施)
- 令和3年度(2020年実施)
- 令和2年度(2019年実施)
- 平成31年度(2018年実施)
過去の出題テーマを参考に特徴や傾向をつかんでみましょう。
令和5年度(2022年実施)
あなたの学級で,いじめに関するアンケートを実施したところ,あなたの学級のAさんがいじめを受けていること
が発覚しました。「いじめの防止等のための基本的な方針(最終改定 平成29年3月文部科学大臣決定)」には,学校における「いじめに対する措置」のポイントが示されています。これを踏まえ,担任として,この後とるべき対応について,具体的に述べなさい。※学年は,各自の志願種別において想定し,論じること。
令和4年度(2021年実施)
あなたは、休み時間に、あなたの担任する学級のAさんが、同じ学級のBさんとCさんから冷やかされたりからかわれたりしている場面を見かけました。Aさんに事情を聞いたところ、「自分がされて嫌だと思うことは嫌だと言えているし、いじめとは感じていない。」と答えましたが、普段よりも暗くしずんだように見えました。担任として、この後とるべき対応について、①Aさんへの対応 ②Bさん及びCさんへの対応 ③その他必要な対応 に分けて具体的に述べなさい。※Aさん、Bさん、Cさんの学年は、各自の志望種別において想定し、論じること。
令和3年度(2020年実施)
「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(文部科学省)」によると,小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は72,940件であり,前年度から約15%増加している。また,過去5年間の傾向として,小学校における暴力行為が大幅に増加している。(平成25年度:10,896件→平成30年度:36,536件)暴力行為の増加の要因と背景を踏まえ,小学校段階における指導の在り方について,あなたの考えを述べなさい。
令和2年度(2019年実施)
岐阜県では,「岐阜県の求める教師像」として,3点を掲げています。あなたは,その3点の具体像をそれぞれどのように捉えますか。また,それぞれの実現に向けて,具体的にどのように取り組んでいきたいか,あなたの考えを述べなさい。
平成31年度(2018年実施)
あなたの学級のAさんは、理由のはっきりしない遅刻や欠席が多く、季節や気温に関係なく、登校するといつも長袖の服を着ています。Aさんに、長袖の理由を聞いても、首をふるだけで答えてくれません。そこで、Aさんの友達のBさんに話を聞いたところ、Bさんは次のように言いました。「この前、Aさんが『お父さんに毎日たたかれて怖い』と言っていたよ。それから、腕に青あざができているのも見たよ。」このことについて、あなたはどのような対応をしますか
岐阜県教員採用試験 小論文の対策方法
これから小論文の対策をはじめるうえで、「いつから始めればいいんだろう?」と疑問に思うかもしれません。
結論をいえば、対策時期は人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
まずは今の実力を確認してみる
自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答になっていなかったりすることはよくあります。
なので、とりあえず予備校の模試などを受けてみて、今の論文力を把握してから、対策する時期の判断をしてみましょう。



東京アカデミーや時事通信などが模試を実施していますよ!
そこできちんと書けているようであれば、月に1枚~2枚の論文を書くだけでも対策になります。逆にまったく書けないなら基礎からやる必要がありますよね。
3ヵ月前には始めることを推奨
小論文対策はやることが多いです。
- 課題把握力(読解力)
- 文章構成力
- 表現力
- 語彙力
- 教職関連の知識
これらの力は短期間で身につくものではありません。語彙力や教職の知識くらいなら1ヶ月でも何とかなりますが、他の力を短期間で身につけるのは厳しいです。
書き方の勉強→推敲→フィードバック(添削)→繰り返す(最低2回)
こういった順番で勉強することになるので、やはり最低でも3ヶ月は必要だと思って学習スケジュールを組んでみてください。
小論文には、明確な解答がないため独学では限界があります。そのことを踏まえて勉強してくださいね。
なお、小論文の書き方や添削方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。


岐阜県教員採用試験 小論文で落ちないために
今回は、岐阜県教員採用試験の小論文について、傾向や過去のテーマをまとめていました。
小論文試験では、どんな人が落ちると思いますか?答えは、最初から最後まで1人で対策しようとする人です。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。答案を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。
過去問を眺めるだけでは、小論文を攻略することはできません。過去問を使って答案を作成し、添削を受けることで徐々に上達します。
小論文が原因で不合格にならにように、早めに(遅くても試験の3ヶ月前を推奨)準備を始めていきましょう。
今回は以上です。