- 教員採用試験の勉強はいつから始めればいいの…。
- 合格までに必要な勉強時間はどれくらい…。
- どんなスケジュールで勉強すればいい…。
今回は教員採用試験の「勉強(対策)はいつからはじめるべきか」をテーマに話していきます。
この記事を読むことで「勉強を始めるタイミング」や「必要な勉強時間」がわかります。
結論からいうと、余裕を持って試験日の1年前から始めましょう!大学生なら前期試験が終わった後、社会人(講師)なら夏休みに入ったくらいですね。
理由は簡単でして、対策内容が多いからです。とはいえ、学校や仕事が忙しくて準備できないこともありますよね。
なので、どの時期から初めても大丈夫なようにモデルスケジュールをまとめています。読み終えたらすぐに行動しましょう!
すでに勉強を始めていてうまくいかないって方は「教員採用試験の勉強は復習が主役!効率的な覚え方を紹介」がオススメです。
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【目安は1年前】教員採用試験の勉強はいつから始める?
教員採用試験の受験者は、学業や仕事で忙しい大学生や講師が大半であり、いつから勉強をスタートすればいいかタイミングがわからない人は多いです。
まずは2020年に合格者(566人)を対象にしたアンケート調査を参考に、いつから勉強を始めていたのか確認してみましょう。
平均は6ヶ月〜9ヶ月前
アンケートの中で最も多かった回答が「試験日の6ヶ月前から」です。
次いで「7ヶ月前から」、「9ヶ月前から」の順で多いことがわかりました。

試験日の6ヶ月〜9ヶ月前といえば、夏休み明けや年末年始といった節目を機に本格的に勉強を始めるというケースが多いようです。
では、実際にはいつから勉強をスタートすれば合格しやすいのでしょうか。
目安は1年前から
試験日の1年前(6月〜7月)から始めることをオススメします。
もちろん、今の学力や志望先によって必要な勉強期間は違ってきますが、勉強のスタートが遅いほどできることが限られてしまうんですよね…。
実際にネット上でも対策に苦労している人は多いです。
SNSでも苦しみの声が多い
学校や仕事が忙しすぎてまったく勉強できない時期ができるかもしれませんが、早めに準備をしておけば慌てずに対処できますよね。
余裕を持って1年前くらいから徐々に準備を始められるといいでしょう。
- 勉強期間は1年前ぐらいが目安
- 受験者はみんな忙しい
- 高得点ではなく、合格点をとる勉強を意識する
教員採用試験の合格に必要な勉強時間は?
続いて、合格に必要な勉強時間を解説します。
教員採用試験は勉強の質が超重要ですが、落ちる人は量(時間)が圧倒的に不足しています。
まだまだ合格する人よりも落ちる人の方が多い試験なので、量も質も周りを圧倒するくらいの気持ちで勉強しなければいけません。
目安は700時間
勉強時間は700時間〜を目標としましょう。
1日2時間やれば1年程度で達成できる時間ですね。
学業や仕事と両立しながら合格を目指すことになるので、負担がなく、現実的に勉強できる計画を立てて実行することが重要。
- 1日2時間・・・350日(約1年間)
- 1日3時間・・・233日(約8ヶ月)
- 1日4時間・・・175日(約半年)

働きながらの講師や社会人の人だと1日4時間も勉強することは厳しい…。
勉強時間の確保ができない場合は?
勉強時間の確保が難しい場合は、はやめに対策をはじめることにプラスして「効率性」を意識することが大切です。
どれだけ「量」をこなしても、「質」が伴っていないと効果減です。逆に「質」が良ければ、最低限の量をこなすだけで効果バツグン。

1000時間勉強して合格できない人もいれば、300時間で合格する人もいますからね。
ただ、残念なことに「質(効率性)」を意識して勉強している受験者は多くありません。なんとなく購入した参考書・問題集を使って、非効率な勉強をしているので、どれだけ時間があっても合格できません。
関連記事:【2023年版】教員採用試験でオススメの参考書・問題集は?選び方のコツ
効率よく勉強するには、次の3つがポイントです。
- 最低でも5年分の過去問を分析して出題傾向の把握
- 科目の特質に適した参考書・問題集の選択
- 記憶に残る方法で勉強する
筆記試験のほかにも対策することはありますからね。筆記試験では、できるだけ必要な部分に合わせて勉強することが大切です。
- 勉強時間は総合700時間ぐらいが目安
- 1日2〜3時間をコツコツするとちょうどいい
- 量も重要、それ以上に質が大切
【期間別】教員採用試験の勉強スケジュールを解説!
試験期間がないから、焦って勉強するのは不合格パターンです。
本番まで1年や半年を切っていたとしても、戦略を立てて勉強することで十分合格を勝ち取ることは可能です。闇雲に勉強せず、落ち着いて戦略を立てることが重要!
では、その戦略について「1年計画」「6か月計画」「3か月計画」の3タイプに分けて解説していきます。
今の状況に応じて参考にしてください。
スケジュール①:1年間ぐらいで勉強する方向け
試験まで余裕をもって勉強したい人向けの戦略になります。
大学生でいえば、夏休みに入るあたりから勉強をはじめるパターンですね。1年前だと余裕があるので、主要科目(専門教養と教職教養)の攻略に時間を使いましょう。多くの時間を使えるため、配点が高い科目を攻略して合計点を上げられるとGood!!
具体的なスケジュールは次のとおり。
志望先の過去問を分析して、出題傾向を確認しましょう。
どの科目の配点が高いのか、どの単元がよく出ているのかなどの出題傾向がわかるはずです。
これからの勉強を楽にするのも、無駄にするのもこの作業にかかっていると言えるのでしっかり分析してください。
STEP1で把握して主要科目を中心に勉強しましょう。
例)東京都
- 教育原理:「オープンセサミ」を通読、「オープンセサミノート」に着手。
- 教育法規:「オープンセサミノート」に着手。
- 専門教養:「指定教科書」を通読、「専門教養 Build Up シリーズ」に着手。
主要科目の勉強を継続しつつ、その他の科目も少し勉強しましょう。
- 教育原理:「オープンセサミノート」を継続。
- 教育法規:「オープンセサミノート」を継続。
- 専門教養:「専門教養 Build Up シリーズ」の復習と「ステップアップ問題集」に着手。
- 教育心理:「オープンセサミノート」を熟読。
- 教育史:「オープンセサミノート」を熟読。
過去問題集を使って、知識の定着と底上げを行います。また、面接や小論文対策もスタートしていきましょう。
- 教職教養:「オープンセサミノート」を復習。「よく出る過去問224」に着手。
- 専門教養:「全国まるごと過去問題集」に着手。
- 小論文:「手取り足取り、特訓道場 合格する論作文」に着手。月に1,2枚書いて添削。
- 面接:「質問の傾向を把握する」、自己分析を行う。
- 筆記:今までやってきたことの継続と全国の過去問題集「Hyper実践シリーズ」や「全国丸ごと過去問題集」を繰り返す
- 論文:書いて添削を繰り返す。
- 面接:実践形式を通して客観的な意見をもらう。
このような戦略でいきましょう。
勉強時間を多く確保できるので、基礎の基礎から応用まで幅広く勉強できます。また、論文や面接対策に時間をかけることができるので、直前期になって慌てる心配がありません。
とくに面接試験は配点が高く、重要視される試験なので、できるだけ早めに手を打っておくことが合格への近道です。
自分の苦手な部分もすぐに分かると思うので、予備校や模擬試験を利用するなどもできますね。
関連記事:【模範解答例あり】教員採用試験の論文が書けない理由と対策法を解説
期間②:半年(6ヶ月)
アンケートからも6ヶ月前から勉強を始める人が多いです。
残り時間が心配かもしれませんが、十分に時間はあるので焦る必要はありません。注意すべきは、大学生は3年冬から4年春にかけて教育実習や介護実習によって負担が増えることです。
この時期にまったく勉強をせずに調子を落とす大学生は多い。できるだけ勉強しない日を作らないようにしましょう。
具体的なスケジュールは次のとおり。
志望先の過去問を分析して、出題傾向を確認しましょう。
どの科目の配点が高いのか、どの単元がよく出ているのかなどの出題傾向がわかるはずです。
これからの勉強を楽にするのも、無駄にするのもこの作業にかかっていると言えるのでしっかり分析してください。
STEP1で把握して主要科目を中心に勉強しましょう。
例)東京都
- 教育原理:「教職教養らくらくマスター」に着手。
- 教育法規:「教職教養らくらくマスター」に着手。
- 専門教養:「専門教養 Build Up シリーズ」や「ステップアップ問題集」に着手。
- 小論文:「手取り足取り、特訓道場 合格する論作文」に着手。月に1,2枚書いて添削。
過去問題集を使って、知識の定着と底上げを行います。
- 教職教養:「教職教養らくらくマスター」を復習。「よく出る過去問224」に着手。
- 専門教養:「全国まるごと過去問題集(昨年度版)」に着手。
- 小論文:書いて添削を繰り返す。
- 筆記:今までやってきたことの継続と全国の過去問題集「Hyper実践シリーズ」や「全国丸ごと過去問題集」を繰り返す
- 論文:書いて添削を繰り返す。
- 面接:実践形式を通して客観的な意見をもらう。
このような戦略でいきましょう。
ここでも過去問分析が重要で、頻出科目や単元から優先して勉強することが大切です。あまり出ない科目や単元、覚えにくい部分は潔く捨てる。
重要度が低い部分まで勉強していたら多くの時間がかかるので非効率なので注意しましょう。また、小論文や面接はできるだけ後回しにせず並行して対策することが大切です。
小論文や面接は筆記試験と違って正答が一人では判断しづらく、協力者必要になってきます。だいたい小論文や面接で落ちる人は客観的な意見を知らずに受けていることが多いので、早めに取り掛かりましょう。
関連記事:【模範解答例あり】教員採用試験の論文が書けない理由と対策法を解説
期間③:3ヶ月
残り3か月でも教採の特徴を知っておけば十分合格できます。
ただし対策に全力投球が必要。
- 平日:3時間×5日=15時間
- 土日:8時間×2日=16時間
1週間に31時間勉強すると、400時間くらいは捻出できるはず。ここでも主要科目を早めに終わらせることと、面接対策に全力を出すことがポイントです。
出題数が1問の科目は当然、捨てる。理解が難しい科目も、覚えやすい分野に絞ってインプットしていくといった割り切りが必要。
短期間で合格を目指すには、確率論を意識して勉強することが重要です。出るか出ないか分からない科目は最初からやらないマインドを持つことを意識してください。また参考書を読んでいる暇はないので、ひたすら過去問(全国の)を解いていくことでインプット&アウトプットをしていきます。
そして決めた1冊をひたすら回すことに集中してください。
あれもこれもやっている暇はありませんし、知識が中途半端になります。
関連記事:【2023年版】教員採用試験でオススメの参考書・問題集は?選び方のコツ
- 過去問分析はいつ始めても絶対にやること
- 基本は問題集をメインにインプット即アウトプット
- 全国の過去問をたくさん使って総復習
スキマ時間を有効活用すれば3ヵ月でも合格可能!
本記事は「教員採用試験の勉強はいつから始めるのか」について解説してきました。
教員採用試験は対策することが多いので多くの勉強時間が必要です。とはいえ、受験者の大半は大学生や講師なので勉強ばかりに時間を使うことができません。
そこで重要になってくるのがスキマ時間の活用です。通勤時間やお風呂の時間、朝1時間早く起きるなど意外と持て余している時間は多いはず。
一度、1日の活動記録を測ってみて使える時間を捻出していきましょう!
- 教員採用試験の勉強は1年前から始める
- 教員採用試験の勉強時間は平均700時間
- 教員採用試験の勉強スケジュール
・過去問分析で傾向を把握
・参考書を通読して基礎知識の理解
・問題集に取り組んで知識のインプット
・論文や面接も早めに着手
・全国の過去問題集で総復讐