横浜市教員採用試験の一次選考で行われる論文試験。
*採点は二次試験。
「文章を書く試験でしょ?」と何となく内容を想像するけど、イマイチどんな試験なのか把握できていないのではないでしょうか。
そこで本記事では、これから横浜市教員採用試験の論文対策を始める方向けに、傾向や過去のテーマを紹介します。評価を上げるコツも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
その他、横浜市教員採用試験の内容はこちらでまとめています。

横浜市教員採用試験 論文の傾向
論文試験は、テーマに沿って自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。
筆記試験(一般教養や専門教科)では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。
実施は一次、採点は二次試験
論文は二次試験の内容ですが、一次試験日に受験者全員に実施します。
その後、一次試験合格者のみ採点。
試験時間と文字数
試験時間 | |
---|---|
文字数 | 400字~500字 |
制限時間内で文章を適切に構成し、要点を明確に伝えることが重要です。また、普段から時間配分を意識して書く練習をしてください。

僕なら、テーマの把握と見直しに5分ずつ、その他の時間を執筆にあてます!
何文字書く?
結論、9割以上書きましょう。上限が500字なので450字程度です。
文字数は誰が見ても一発でわかる評価基準なので、極端に文字数が少ないと減点もしくは採点不可の判定を受けることになるんですよね。



なお400字を下回ると減点、最悪一発アウトです。
知識や語彙が乏しいと多くの文字を書くのは難しいので、普段から語彙力も増やしておくといいでしょう。
10点以下で足切り
横浜市教員採用試験の小論文は以下の観点に沿って評価します。
第二次試験選考基準(横浜市)
- 【基本的事項】
-
・文章構成
・わかりやすさ
・誤字脱字や不適切な表現
・字数 - 【論文内容】
-
・テーマを正しく理解している
・テーマに沿って論じている
・自分の考えを具体的に記述している
試験官2名の得点の平均点を得点としますが、10点以下で即不合格です。
評価が悪くなる理由としては、テーマの把握ができていなかったり、文字数が400字以下だったりすることが挙げられます。また、字が汚い(丁寧であればOK)、誤字脱字が多いっていうのもよくないですね。
横浜市教員採用試験 論文の過去問テーマ
ここでは、横浜市教員採用試験の論文で過去に出題されたテーマをまとめています。
令和5年度(2022年実施)
横浜教育ビジョン2030 では、横浜の教育の方向性を以下の通り示しています。
「多様性を尊重し、つながりを大切にした教育を推進します」
多様性を尊重し、つながりを大切にしながら、次の四つの方向性に沿って施策や取組を進めます。
①子どもの可能性を広げます
②魅力ある学校をつくります
③豊かな教育環境を整えます
④社会全体で子どもを育みます
上記の方向性①~④のうち一つを選び、あなた自身のよさや強みを生かして、どのようなことに取り組みたいと考えるか、400字以上500字以内で具体的に述べなさい。
令和4年度(2021年実施)
新型コロナウイルスの影響で中止
令和3年度(2020年実施)
新型コロナウイルスの影響で中止
令和2年度(2019年実施)
学習の基盤となる資質・能力の一つとしての言語能力の確実な育成が求められています。各教科の授業において、言語能力をどのように育成することができるか、教科横断的な視点に立ち、具体的な工夫例を挙げながら述べなさい。
平成31年度(2018年実施)
学校図書館の利用について、教科学習をはじめ、すべての学習場面での学校図書館の活用の推進が図られていますが、学習における学校図書館の活用に関しての基本的な考え方を述べるとともに、授業での具体的な活用について例を挙げて述べなさい。
論文を書いたら、そのままにしていませんか?それだと、問題を解くだけで答え合わせしていないのと同じですよ。オススメの添削方法を【教員採用試験の小論文】オススメの添削方法は?添削が必要な理由で解説しているので、参考にしてください。
横浜市教員採用試験 独学で論文対策は難しい理由
「独学で論文対策は難しい」というのが僕の意見です。
なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、書けているのかどうか判断できないからです。
何が良くて悪いのか判断ができない
- 文章の構成
- 分かりやすさ
- 誤字脱字や不適切な表現
- 字数
- テーマを正しく理解している
- テーマに沿って論じている
- 自分の考えを具体的に記述している
論文は、これらの観点に沿って2人~3人の試験官が「減点法」を用いて採点します。
試験官が独自の感覚で採点すると評価に偏よりが出てしまいます。それを防ぐためには、採点基準をそろえる必要がありますよね。そこで採用されているのが「減点法」なのです。
実際に書いた答案から、
- 文字数が少ない(多い):マイナス10点…
- 論点からずれている:マイナス3点…
- 文章構成がでたらめ:マイナス5点…
- 漢字ミスがある:マイナス1点…
- 熟語の使い方が違う:マイナス2点…
といった感じで点数を引いていき総合点を決定するのです。
何も知らない素人がどれだけ論文を書いたところで…判断できませんよね。
客観的な評価が大事
正解不正解がわからないまま対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。論文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。
効率よく小論文対策をするなら「添削でフィードバックをもらう」ことが大事です。



予備校を使うのもありだし、大学生なら教職課や教職センター、講師なら校長先生を頼ってみてください。
周りに頼れる人がない方は【教員採用試験の小論文】オススメの添削方法は?添削が必要な理由も解説でオススメの添削サービスを紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
横浜市教員採用試験 論文対策はいつから始めるべきか
結論をいえば、人によります。「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
とはいえ、とりあえず書いてみて評価を受けてから判断することをオススメします。
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるからです。
添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいでしょう。
論文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してくださいね。
詳しい論文試験の対策方法は【模範解答例あり】教員採用試験の小論文とは?書けない理由や対策方法で解説しています。
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