- 大阪市教員採用試験の内容
- 大阪市教員採用試験の傾向
仕事や学校で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
今回は、大阪市教員採用試験の試験内容(一次、二次試験)を徹底解説します。試験内容だけでなく、それぞれの試験傾向も解説しているので参考にしてください。
教員採用試験の内容は自治体によって違います。きちんと内容を把握してから対策を始めましょう!
大阪市教員採用試験の内容
大阪市教員採用試験は、一次選考で受験者を篩にかけ人数を絞ります。その後、一次選考の合格者を対象に二次選考を行って最終合格者を決定する仕組みです。
具体的な試験内容(科目)は、以下のとおり。
一次試験の内容
- 筆答テスト(教職教養)
- 個人面接
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
二次試験の内容
- 筆答テスト(教科専門)
- 個人面接
- 実技試験
二次試験は人物試験がメインです。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
大阪市教員採用試験の傾向
ここでは、大阪市教員採用試験の傾向を試験ごとにまとめています。
それぞれ順番に解説するので、参考にしてください。
筆答テスト(教職教養・思考力判断力を問う科目)
試験時間 | 90分 |
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問題数 | 30問 |
出題形式 | 正誤問題 |
解答方法 | 択一式 |
配点 | 450点満点 |
筆答テスト(教職教養・思考力判断力を問う科目)とは、教員として必要な基礎能力や一般的な思考力・判断力が、どれくらい備わっているかを測る筆記試験のことです。
制限時間90分で、30問に解答します。
出題形式は、文章を読んで正しい(誤った)選択肢を選ぶ「正誤問題」がベーシックです。

配点は1問あたり15点〜20点で採点され、450点満点です。
試験科目(出題範囲)
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理、教育史 |
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思考力 判断力 | 数的推理、判断推移、資料解釈、文章理解 |
教職教養は範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
出題傾向や勉強方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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個人面接(一次試験)
試験時間 | 10分 |
---|---|
面接官 | 2人 |
評価基準 | ・社会人として望ましい態度であるか。 ・望ましい対人関係を築ける資質を備えているか。 |
配点 | 450点満点 |
個人面接とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが大阪市の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験のことです。
試験時間は一人10分で、一般的な口頭試問(質疑応答)が行われます。
個人面接は1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。また、集団面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
より詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
筆答テスト(教科専門)
試験時間 | 90分 |
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問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式と記述式 |
配点 | 240点満点(幼稚園、小学校) 200点満点(音楽、美術、保体、英語) 400点満点(その他) |
教科専門試験とは、志望する校種・科目の専門知識や学習指導要領の理解度を測る筆記試験のことです。指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。

だいたい、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
また、どの校種・教科も教職・一般教養に比べて配点が高いです。なので、教科専門で点が取れないとピンチなんですよね。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何から対策すればいいか判断できません。
現在の得点から以下のように勉強プランを考えてみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
教科専門を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように、手厚く勉強することが大事です。
個人面接・場面指導(二次試験)
試験時間 | 15分 |
---|---|
面接官 | 2人 |
形式 | 個人面接+場面指導 |
配点 | 450点満点 (中学校は420点満点) |
個人面接とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが大阪市の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験のことです。
二次試験の面接時間は一人15分で、一般的な口頭試問(質疑応答)の他に場面指導が行われます。
個人面接は1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。また、集団面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
より詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
実技試験
実技試験とは、教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
対象校種・教科は以下のとおり。
幼稚園 | ①無伴奏による歌唱 指定曲の中から1曲を選択 ②ピアノ弾き歌い *以下①~③の中から1曲、当日指定 1くだものれっしゃ(こわせ たまみ/高井 達雄) 2おもいでのアルバム(増子 とし/本多 鉄麿) 3しゃぼん玉(野口 雨情/中山 晋平) |
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小学校 | 「音楽」、「体育」、「英語」のいずれか1つを選択 【音楽】 ・無伴奏による歌唱 ・指定曲の中から1曲を選択(器楽演奏:「ピアノ」、「リコーダー」、「管楽器」、「その他の楽器」より選択。 曲目は自由) 【体育】 ・水泳(クロールと平泳ぎのいずれかを選択し25m 1本) 【英語】 ・英語による自己紹介 ・基本的な英会話 |
音楽 | ・ピアノ弾き歌い(曲目は当日指定 ) ・自由演奏(楽器及び曲目は自由、弾き歌いも可 ) |
美術 | ・描写 ・立体 |
保体 | 第1群 体つくり運動(NHK 放映「みんなの体操」の音楽を使用し、3分程度で各 自の創作によるもの) 第2群 水泳(クロールと平泳ぎ 各25m) 第3群 球技(バレーボール、サッカー、バスケットボール、ハンドボールから1種目選択) 第4群 器械運動:マット運動 陸上競技:ハードル走 武道:柔道、剣道 ダンス (創作ダンス)から1種目選択 |
英語 | ・Listening ・Group discussion |
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
大阪市教員採用試験 対策のコツとポイント
これから大阪市教員採用試験の対策を始めるうえで、大切なポイントやコツを3つ紹介します。
- 過去問は最初に使う
- モチベーション維持できる環境を作る
- スキマ時間を活かす
過去問は最初に使う
「過去問は腕試しに使う」、そう思っていませんか?確かにそういう目的もありますが、過去問をどれだけ解いても意味がないんですよね。
正直、志望先の過去問を何周繰り返したところで意味はありません。なぜなら、過去問は勉強するものではなく、出題傾向を理解するためのツールだからです。



過去問はあくまで「過去」問であって、同じ問題は出ません(類似問題はでることもあるけど・・・。)
過去問は何度も繰り返すのではなく、出題傾向を理解し、その出題範囲を参考書や問題集で覚えていくのが勉強です。
過去問に限らず、目的を決めてテキストを使うのはとても大事なポイントです。何となく使って時間や労力を消費しないようにしてください。
モチベーションを維持する
対策はやることが多いので…まぁ、シンドイです。モチベーションを長期間保ちながら筆記対策も面接対策もする必要があるため、相当な覚悟が求められます。
実際、合格を目指して勉強を始める人は多いですが、途中で挫折する人も相当多いです。100人いて30〜50人ぐらい、半分はいなくなります。
想像してみてください、周囲が遊んでいる中で自分だけ勉強漬けの毎日、飲み会やイベントの誘いをシャットアウトしながら勉強に集中して高いパフォーマンスを維持しなければならないのです。
試験に合格するためには、同じ目標を持った仲間を作ることが大切です。共通の目標を持つ仲間と一緒に勉強したり、励まし合ったりすることで、モチベーションが高まり、成績も向上することが期待できます。
また、仲間と情報を共有することも重要です。受験に必要な情報や知識を共有し合うことで、受験の準備がより効率的に進められます。さらに、受験に不安や悩みがあれば、仲間と共有して相談することで、心の負担を軽減することができます。



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スキマ時間を活かす
通学・通勤しながら対策することになるので、スキマ時間をどれだけ生み出せるかが重要です。
- 通学時間
- 学校での休み時間
- 食事の前後
- 入浴時間
- 寝る前の10分間 など
全てを使うのは難しくても、自分の生活スタイルに合わせてこの中のいくつかを取り入れるだけでも十分スキマ時間を活用できるはず。
たとえば1回15分のスキマ時間でも、1年で5,475分(約100時間)も捻出できます。これを1日の中で3回(朝、昼、夜)繰り返せば、1年で305時間も勉強できることになりますよね。
最終合格までに必要な勉強時間は600~700時間なので、スキマ時間だけでも半分程度の勉強ができてしまうのです。



スマホを封印したら…かなりのスキマ時間を捻出できそうですね!
大阪市教員採用試験の内容と傾向まとめ
今回は、大阪市教員採用試験の内容と傾向、合格に向けた対策方法を徹底解説しました。
大阪市教員採用試験の難易度は、そこまで高くありません。しかし、筆記試験で点を取れば合格できるのではなく、面接試験などによる人間性が最重視されるため、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあります。
大阪市の教採に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。試験内容と傾向を再確認して、効率よく勉強を始めましょう。
大阪市教員採用試験の内容一覧
本サイトでは、大阪市教員採用試験に関する有益情報を多く発信しています。ぜひ、参考にして合格に少しでも近づいてください。
今回は以上です。