
名古屋市教員採用試験の総合教養はどんな傾向なの?試験科目や対策方法も教えてほしいです。
勉強を始めたものの、「結局、何から始めればいいの?」と行き詰っている受験者は多いです。
最近の教員採用試験は人物重視といいますが、対策の大半を学習に充てなければなりません。なかでも総合教養(教職・一般教養)は試験科目・範囲が膨大なので、とにかく厄介なんですよね…。
とくに仕事や学校で忙しい人ほど、効率的に勉強を進めていかなければ、広い試験範囲を本試験までに終えることはできないでしょう。
そこで本記事では、総合教養の傾向から効率よく勉強する方法まで具体的に解説していきます。
本記事を参考にして、効率よく勉強を始めてくださいね。


名古屋市教員採用試験の総合教養とは?傾向を解説
総合教養とは教職教養と一般教養で構成される筆記試験のことで、とにかくシンドイ試験です。
問題そのものは高校や大学の教職課程でマジメに勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。
それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目・範囲が膨大だからです。
試験科目は全部で13科目
- 教職教養
-
- 教育原理(教育時事含む)
- 教育法規
- 一般教養
-
- 人文科学(国語、英語)
- 社会科学(日本史、世界史、地理、政治、経済)
- 自然科学(物理、化学、生物、地学)
※2021年度~2023年度(令和2年~4年実施)に出題のあった科目
これだけの科目を勉強しないといけません。



高校・大学受験でも5~7科目くらいですからね…軽く3倍はありますよ…。
また、日本史や世界史からわかるように、1科目あたりの出題範囲も広いです。
解答時間が短い
- 試験時間:40分
- 問題数:36問~37問
※2021年度~2023年度(令和2年~4年実施)に出題のあった科目
単純計算で1問に使える時間は1分ほどです。
国語や英語の文章問題も、物理や化学の計算問題も、ササっと解かないと時間切れになってしまいます。



実際に時間切れになって涙する受験者は多いんですよね…。
特支と人権がよく出る
名古屋市は教職教養科目の教育原理がよく出ますが、なかでも特別支援教育と人権教育は頻出中の頻出です。
年度 | 出題率 | 出題数 | 総問題数 |
---|---|---|---|
2019 | 30.0% | 12 | 40 |
2020 | 37.8% | 14 | 37 |
2021 | 33.3% | 12 | 36 |
2022 | 25.0% | 9 | 36 |
2023 | 32.4% | 12 | 37 |
こんな感じで3割以上を占めています。1問しかでない日本史や物理に時間をかけてもコスパが悪いですよね。
あれもこれも手をつけているうちに時間だけが過ぎていき、準備不足のまま本番を迎えてしまわないようにしてください。
名古屋市教員採用試験の総合教養を効率よく対策する方法
名古屋市教員採用試験の総合教養は試験科目・出題範囲の広さが特徴です。なので、試験範囲全体をカバーする網羅的な勉強ではなく、効率よく勉強することが大事。
効率的に勉強を進めるには、次の3つを意識することが重要です。
出題傾向を理解する
『何から手をつければいいのか』という不安を解消し、勉強の方向性を明確にしていきます。
- 配点の高い科目を捨ててしまうかも…。
- 出題率0%なのに勉強してしまうかも…。
- 少しの勉強で点が取れる科目があるかも…。
といった感じで、何も知らないのは圧倒的に損です。
出題傾向を知らずに勉強するというのは、ナビを設定せずに旅行に行くようなもの。ナビがなくて目的地まで行けるかもですが、迷子になったり、遠回りしたりと手間がかかるはず。
勉強も同じです。出題傾向を知らなくても全部を勉強すれば点数は取れます。でも、必要のない科目や分野にまで時間を使うのって…無駄じゃないですかね。
ポイントは「出題数」「出題分野」を科目ごとに分類すること。
『何から手をつければいいのか』わかることで、効率よく勉強を進めることができます!広範な科目に挫折する可能性も大きく下がるでしょう。
なお、出題傾向を知る方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。


勉強する順番を決める
試験科目は多いですが、科目によって問題数(配点)は違います。なので、点になりそうな科目から勉強してください。
この科目選択が今後の勉強効率を大きく左右します。以下に過去3年間の出題データをまとめたので、どの科目から勉強するのか順番を考えてみましょう。
出題数一覧
※掲載データは2021年度~2023年度(令和2年~令和4年実施)
科目 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|
教育原理 | 12 | 14 | 20 |
教育法規 | 8 | – | – |
国語 | 4 | 4 | 4 |
英語 | 4 | 5 | 4 |
世界史 | 1 | 1 | 1 |
日本史 | 1 | 1 | – |
地理 | 1 | 1 | 2 |
政治 | – | 1 | 1 |
経済 | 1 | – | – |
物理 | 1 | 1 | 1 |
化学 | 1 | 1 | 1 |
生物 | 1 | 1 | 2 |
地学 | 1 | 1 | 1 |
その他 | – | 5 | – |
合計 | 36 | 36 | 37 |
すべてを勉強して中途半端になるよりも、まずは問題数の多い科目に重点を置き、知識をインプットしていきましょう。
問題集で重要箇所をインプットする
参考書を熟読してから、問題集に取組む人は多いです。僕もそうやって勉強してきました。でも、効率的じゃないです。
参考書はたくさんの知識が詰まっているので勉強した気になります。でも、文字ばかりの参考書を読んでいても、どこが重要なのか初心者には理解できません。
その点、問題集はここを知っておけば正解が得られるとわかりますから、重要箇所の見極めが簡単です。それはつまり勉強効率もあがるってこと。
もちろん問題集は、最初から最後まで解くのではなく出題傾向にそって大事な箇所を重点的に勉強してくださいね。
復習が大事!
勉強では、先に進むよりもどれだけ復習するかが重要です。
僕の経験上、どれだけ勉強量を増やしても復習に時間をかけていないと覚えることはできません。僕も勉強時間の7割ぐらいを復習に充てていました。
復習のタイミングは一概ではありませんが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです
1日目 | 1〜10ページをやる |
---|---|
2日目 | 1〜10ページを見直して、11〜20ページをやる |
3日目 | 1〜20ページを見直して、21〜30ページをやる… |
とくに重要なのが翌日の復習。これをしないだけで一気に知識の定着が悪くなります。
最初のうちはけっこうシンドイです。でも、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、出題傾向や復習を意識して勉強していきましょう。
なお、出題傾向を知る方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。
まとめ:出題傾向を理解して効率よく勉強しよう
今回は名古屋市教員採用試験の総合教養(教職・一般教養)について、傾向と対策方法を解説しました。
僕が名古屋市志望者の相談を受けていて思うのは、適当に勉強をしてしまっている人が相当多いということです。どんな勉強でもそうですが、どれだけ時間をかけて努力したとしても、それが間違った方法であれば意味がありません。
とくに総合教養は未知な部分が多いので、はじめて受験する方であればこそ、正しい勉強方法を知り、効率よく勉強していくことが大切です。
効率よく勉強する手順は次のとおり。
これらを意識して勉強すれば十分に得点を伸ばせますよ。まずは出題傾向の理解、そこから始めていきましょう!
その他、名古屋市教員採用試験の情報は下記記事を参考にしてください。

