名古屋市教員採用試験の二次試験で行われる個人面接。
「自己PRや志望動機を聞かれる試験でしょ?」となんとなく内容をイメージできるけど、実際に”何を質問されるのか“気になるのではないでしょうか。
結論からお話すると、名古屋市教員採用試験の個人面接では、「教員を目指した理由は何ですか?」みたいなベタな質問から、『小学校高学年における教科担任制のねらいは何ですか。』といった、教員採用試験ならではの質問まで幅広く聞かれています。
本記事では、名古屋市教員採用試験の個人面接に関する下記の内容を紹介します。
※青字をクリックすると、読みたい項目まで移動できます。
「個人面接で聞かれる質問が知りたい」「個人面接の内容が知りたい」「個人面接の対策を始めたい」という方は必見です!
早いうちに自己分析や志望動機の整理を行い、個人面接を攻略できるように準備を始めましょう。
なお、教採ギルドでは、他にも全自治体の面接質問を集約・配信しています。気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。

名古屋市教員採用試験 面接の質問
ここでは、実際に名古屋市教員採用試験を受験してきた方々から集めた面接試験の質問を抜粋してまとめています。

その辺に落ちているような出典元が不明なものではなく、僕自身のツイッターやサイトで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!
一般的な質問
- 緊張していますか。
- 自己アピールをしてください。
- 志望理由は何ですか。
- なぜ名古屋市の教員を志望するのですか。
- 名古屋市の魅力はどこですか。
- 教師を目指したきっかけは何ですか。
- 尊敬できる恩師はいますか。
- ストレスはためやすいですか。
- ストレス解消はどうやってしていますか。
- 長所と短所を教えてください。
- 短所を克服するために努力していることはありますか。
- 自己研鑽はしていますか。
- スポーツは何かしていますか。
- 健康で気をつけていることはありますか。
- 気になるニュースは何ですか。 など。
教職・教育に関する質問
- 中央教育審議会の令和3年1月26日の答申の中で、「2020年代を通じて実現すべき令和の日本型学校教育の姿」として掲げられている「個別最適な学び」と「協働的な学び」とは、それぞれどのようなものですか。
- 文科省の示した「学校における」新型コロナウイルス感染症に関する衛生マニュアル~学校の新しい生活様式~」において、学校での「3つの密」の回避のために、どのような対応が必要であるとされていますか。
- 「チームとしての学校」とは、どのような対応が必要であるとされていますか。また「チーム学校」を進めるにあたって、大切なことはなんですか。
- 主権者教育とはどのようなものですか。
- 令和3年5月に文部科学大臣が発表したメッセージ「不安や悩みを抱える全国の児童生徒や学生等のみなさんへ」の内容はどのようなものでしたか。
- 学校評価における「学校関係者評価」とはどのようなものですか。
- ナゴヤ・スクール・イノベーション事業とは、どのようなものですか。
- なごやINGキャンペーンとはどのようなものですか。
- 名古屋市では、日本語指導が必要な児童生徒のために、どのような支援を行っていますか。具体的な取り組みを述べてください。
- 文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」の中で、各教科等における「感染症対策を講じてもなお感染リスクが高い学習活動」として挙げられているものには、具体的にどのようなものがありますか。
- 「インクルーシブ教育システム」とは、どのようなものですか。
- 個別の教育支援計画と個別の指導計画とは、それぞれどのようなものですか。
- 学校図書館の設備充実のために、学校における取組として大切なことは何ですか。
- 小学校高学年における教科担任制のねらいは何ですか。
- 幼稚園での食事場面で窒息や誤嚥を防ぐための指導や工夫には、どのようなことがありますか。
- 「自発的な活動としての遊び」とはどのようなことですか。
- 「指導計画の作成」にあたって必要な基本事項を挙げてください。
- 教科横断的な視点での教育課程の編成とはどういったことだと考えていますか。
- 教員のワークライフバランスに向けてどのようなことが大切だと思いますか。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。今までの経験を思い返して、自信を持って答えられるように準備を始めましょう。
なお、ここには掲載しきれなかった問題や返答に困る質問への回答例は下記記事で公開しています。


名古屋市教員採用試験 面接の内容
名古屋市教員採用試験の面接は、二次選考で行われます。
試験日 | 令和5年8月24日(木)、25日(金) |
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試験時間 | 30分 |
面接官 | 3人 |
配点 | A~Eの5段階 |
評価基準 | ・教育公務員としての適性・使命感 ・実践的指導力 ・職務遂行能力 ・名古屋市への就職意志 ・教職に関する基本的知識や理解 ・教育に対する考え方 ・人間性(身だしなみ、態度、明朗性) |
内容は、「個人面接」です。個人面接では1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
試験時間は約30分もあり、他の教員採用試験よりも圧倒的に長いです。



平均は15分ほど!
個人面接の流れ
体育館で受付を済ませたあと、教室にて面接試験の説明を受けます。
その後、順番まで待機し、呼ばれたら面接室の前まで移動します。
前半は提出した自己アピールシートに沿った質問がなされます。
後半は、教職に関する基礎的知識や教育に対する考え方、人間性を確かめる質問がなされます。
面接は、一次試験日に提出する自己アピールシートをベースに進行します。
しかし、自己アピールシートに書いた内容以外からも聞かれるほか、1つ1つの回答に対して細かい深堀りをするコンピテンシー評価型で行われる点にも注意が必要です。
コンピテンシー評価型面接とは?
知識として知っている方も多いと思いますが、この面接形式は、結果や成果にとどまらず、その達成までのプロセスに着目し、受験者の行動特性を評価することを目的としています。
たとえば「アルバイトは家庭教師をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。
- なぜ家庭教師をしようと思ったのですか?
- どんな子どもたちを教えていたのですか?
- 苦労(工夫)した点はありましたか?
このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと準備しておく必要があるのです。
しかし、コンピテンシー評価型面接はタネさえわかっていれば恐れることはありません。時間をかけて対策すべき質問パターンはたった3つしかないので、早めにポイントを押さえて準備を始めましょう。
詳しいパターン(問われ方)は以下の記事を参考にしてください。


名古屋市教員採用試験 自己アピールシートの重要性
自己アピールシートとは、面接で使用される資料のことです(面接カードともいう)。氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなどを記入して提出します。
自己アピールシートの役割は、採用者が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための資料なので、わかりやすくアピールできる内容を作成しなくてはいけません。
提出は一次試験日
一次試験日に提出(持参)します。
自己アピールシートは出願が始まると、名古屋市教育委員会のホームページからダウンロードできるので、忘れずに確認してください。
自己アピールシートの内容


- 選考番号
- 氏名
- 現在または大学での研究事項
- 教員を志望する理由
- 特別支援学級担当を希望する理由
- クラブ・部・サークルやボランティア等の活動歴を詳しく記入してください。
- 免許・資格・特技
例年、自己アピールシートの内容は変わらないので、サンプルデータを使って合格発表が出るまでに完成させておき、本物の自己アピールシートが公表されたら転記するように準備しておきましょう。
自己アピールシートのサンプルデータ (PDF)
自己アピールシートの書き方
- 自己分析
- 結論から書く
- 添削を受ける
自己アピールシートを作成するときのポイントは以下の記事で詳しく解説しています。注意点などもまとめているので、参考にしてください。


実際の面接では、 自己アピールシート に書かれた内容に沿って質問されることが基本となるため、書き方ひとつで状況をコントロールできるんですね。
また、面接官は限られた時間の中で何十人もの 自己アピールシート に目を通すことから、丁寧な字で読みやすく書くことが重要です。
名古屋市教員採用試験 面接対策のポイント
名古屋市教員採用試験の面接対策ポイントを3つ紹介します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析を進める
- 模擬面接で実践練習
求める教師像を把握する
名古屋市教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(名古屋市)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
名古屋市が求める教師像は以下のとおりです。
- 専門的な知識と幅広い教養を有する人
- 教育に対する情熱と使命感をもつ人
- 健康な体と豊かな人間性を備えた知・徳・体のバランスのとれた人



「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
その他、以下の資料にも目を通しておくといいでしょう。
自己分析をする
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。
多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。
なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。
たとえば、「教育に対する情熱と使命感をもつ教師」とはどんな人でしょうか?何でもいいので、自分なりの解釈を考えてみましょう。そこで、「教育に対する情熱=常に学び続け向上心を持つこと」と解釈したら、今までの人生を振り返り「学び続けていることや、目標を掲げて頑張っていること」などを考えていくのです。
そうすれば、自分の芯と名古屋市が求める人物像とがマッチングしてくるので、話に厚みが出てきますよ。
過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。
模擬面接で実践練習
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
このような観点は一人では判断(評価)できないですよね。なので、最低でも3回は客観的な評価をもらえるような環境で練習してください。
練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にみてもらうといいでしょう。
なお、面接対策を始める時期やコツは以下の記事で詳しく解説しています。
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名古屋市教員採用試験 面接も過去問分析が大事
今回は、名古屋市教員採用試験の個人面接を徹底解説しました。
個人面接は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。
そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。
しかし、面接対策も筆記試験の勉強とやることはほとんど同じです。
過去問分析を行い”どのような傾向(聞かれる質問の種類)があるのか“を知り、そしてベストな回答を用意すること。
実際の面接試験で質問に対して即答できる受験者は、ほとんどいません。どの合格者も時間をかけて回答を練っています。自己分析や志望動機を考えることも重要ですが、結局は「事前に回答を用意する」ことになるので、それなら最初に過去問を使って回答を考えていった方が効率的です。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えますよ。
まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。
過去の質問や回答例は下記記事で詳しくまとめています。ぜひ活用してください。


今回は以上です。
その他、名古屋市教員採用試験の情報は以下の記事を参考にしてください。
試験概要から傾向まで網羅しています。

